福翁自伝(旦那ken) | のん気夫婦の中国・天津・大連生活ブログ

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ブログ更新は、目標通りにはできていないけど


年間読書100冊に向けては、1月から順調に滑り出し


1月は12冊、2月10日現在で4冊。。。


数日前に読み終えた、


現代語訳福翁自伝という本について、


自分なりに感じたことを。


現代語訳 福翁自伝 (ちくま新書)/筑摩書房
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この本、福沢諭吉の自伝本であり


福沢諭吉の小さいころからの話が書かれてる。


1835年(天保5年)~1901年(明治34年)の間の


江戸末期から明治、そして明治に終わりまでという


激動の時代を生きた、福沢諭吉の生涯と


彼をとりまく、その時代の政治や経済、風俗、学問を


とりまく生活風景が描かれている。


酒が好きで好きでたまらない、大酒飲みの福沢諭吉という


意外な人物像が印象的である。


この時代の時代背景として、平成の時代をごく普通に


生きる私にとって、衝撃に思えたキーワードは


共同体、漢学という学問、洋学という学問、封建時代


この4つである。


最近読んだ、坂の上の雲の中で描かれる


秋山好古、秋山真之、正岡子規たちが生きる時代と


重なり合ってはいるが、まだそれよりも福沢諭吉は


古い世代である。


父が漢学者であった、福沢にとって、漢学というものは


古い封建時代の学問であった。うんざりする封建社会の


藩閥政治、身分というものに嫌気がさし、蘭学を学ぶ。


驚くことに、福沢諭吉が寝る間を惜しんで、した学問は


すべて蘭学や英語など、科学技術への信仰である。


必死に欧米の制度文物を輸入し、翻訳し。。


今この平成の時代に、子供論語塾や、武士道、儒教など


への回帰がおこっているが、なんのことはなく


あの時代に、福沢諭吉たちが捨てようと、離れようと


したことへの回帰である。


そう考えると、今の時代は、あの福沢諭吉からはじまった


科学技術への信仰なのである。


それでも、あの時代に近い人たちであればあるほど


脱亜入欧として、漢学や論語などを捨て去ろうとしても


体に染みついている、制度であり、学問であり。。


今の時代の回帰は、体に染みついていない現代人が


取り戻したいものなのかもしれない。


そう考えると、今の時代の宗教というものは科学技術であると


言えるような気もする。


それから、現代人として本当に驚くのは、明治前後の時代の


共同体の強さである。


福沢諭吉が、ずっと長崎と大阪で蘭学を学んできた中で


江戸にでて、ペリー来航から横浜に行き、英語を学ばねば


と思った頃、江戸で英語をできる人がいなかった。


そんなななか、ある役人が英語をできると聞いて


訪ねて行って、英語を教えてくれと頼むのだが


その人も忙しくて、まったくの赤の他人に教える時間も


ないのにもかかわらず、教えてあげようとする、


この時代に人間関係というもの、共同体というものの


広さ、強さ、常識に感銘を受ける。


今中国に住む自分にとって、共同体の結びつきというものが


現代日本しか知らなかった自分にとって、明治、現代中国、現代日本で


比較できるようになり、その共同体によって何が担保されているのか


大変興味をそそられるようになった。


つづく。。。




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