つづきから。。。
中国の流通業の移り変わりを予測するには、日本の
近代の流通業の歴史を振り返る。。
闇市→百貨店→スーパー→コンビ二→専門店の流れ。
この変化は密接に顧客のライフスタイルの変化と
消費嗜好特性を敏感に受けて発展した日本の流れであるが、
それが中国となるとどうだろう??
そのような流れは、本来ならあったはずだが、
文化大革命、社会主義市場経済導入、WTO加盟など
最近まではほとんど、発展などしてこなかった。
無理矢理日本で例えるなら90年代初頭までは
戦後の闇市クラスのレベルであったのではと。
そして90年後半から2000年にかけて一気に、
段階を踏むことなくすべての業態がいっせいに中国に進出してきた。
こと流通業に関して言えば、
ウォールマートもあれば、ローソンもある、ユニクロもあれば、
ドラックストアもある、百貨店もあれば専門店もある。
しかし何より、市民の生活をささえているのは
野菜市場、果物市場などの原始的の小売形態である。
ある意味、日本の明治維新に匹敵するほどの激動の時代である。
そんななかで、中国の流通小売の未来を予測するのは難しい。
でも敢えて、考えてみたい。
上海、北京、広州、天津、その他都市と比べてみて
中国は広いので、中国はこうだとはいえないほど、
その各都市のライフスタイルはばらばらである。
天津に関していえば。。。
天津に最初に近代小売業の概念をもたらしたのは
ダイエーである。(と私は考えている)
90年代に既にダイエーは天津に進出していたらしい。
中国語でダイエーは大栄(だーろん)という。
市民の間でもすごく今でも有名だ。
うちの社員にも以前にダイエーで勤めていた社員がいてきくのだが
それはそれは快進撃で拡大を続けていて、市民からそごく
受け入れられていたそうだ。
そのうちの社員は日本にもいって、中内功と一緒に食事をしたくらい。
でも90年代後半から2000年代初頭に倒産したのである。
理由は日本本国の業績不振から売却したのだ。
売却先は中国系の物美(WU MART)という会社。
そこから一気に衰退していった。
実はいまでも、物美スーパーの看板をよくみると、ダイエーの看板を
上から塗っているのがよくわかる。
今の物美スーパーにダイエーの遺伝子などみるかげもない。
廃れた国営スーパーのイメージだが。
その後、ダイエーの倒産から、数年して新しく近代小売業の概念を
もたらしたのは、カルフールだと私は考える。
あくまで天津においての話。。。
つづく。。