自然妊娠は望めないと医師に言われ体外受精を試みることになった。
結婚を機にオランダに引っ越した。
これまでいい事ばかりではなかったし、
私自身が乗り越えなければいけない壁にぶち当たった。
現在も大なり小なりぶち当たり続けている。
そんな中、色々な人に出会い助けられてきた。
不妊治療のことや体外受精のことを私は親しい人には話すことにしている。
思いがけない情報が舞い込んできたりするからである。
今まで話したことで悪い気持ちにさせられたことは一度もない。
いつもお世話になっている日本人ママさんコーラスの方々にも話してみた。
「オランダでダメだったらベルギーに行ったらいいよ!」
「辛くなったら深呼吸しなさい。」と背中をさすってくれた。
それぞれの子育てもお互いに助け合ってきた日本人の先輩ママさんたち。
「実家の助けがないやろうから私がいつでも子守してあげるからね!」と言われた時は涙がこぼれそうになった。
昨日はオランダ語の恩師と久しぶりにお茶した。
彼女は来年で定年である。
体外受精のことを話すと
「定年したら時間ができるから何か困ったら言いなさい。
こっちに家族がいないでしょ?
そしたら私はおばあちゃんになるのね。」
と言ってくれた。
私はなんて温かい人たちに囲まれて生きているのだろうかと実感した。
不妊であることは決して恥ではない。
私も将来新しい世代の日本人妻に同じように温かい言葉をかけられるようになりたい。