すごぉーーーくいい人やけど
付き合い考えようと思った友だちKの話。
Kは私より8歳くらい若く(たぶん)日本人女性で
オランダ人の旦那さんがいて
うちの長女と次女のちょうど間くらいの歳の女の子Mのママである。
Kは博学であり勉強家、
モンテッソーリやシュタイナーなど
子供の教育に関わる本を読んで実践している。
・画面は見せない主義
・おやつはナッツ、ドライフルーツや雑穀クラッカー
もしくは、手作りのもの
・泥あそび大歓迎
・毎日の服も自分で選ばせる
・やりたいと思う希望はできる限り叶える
という私とは正反対とも言える方針である。
だからと言って付き合いを考えようと思ったわけではない。
Kから学ぶこともたくさんあったし
子供たちも一緒に森歩きをした時はめちゃくちゃ楽しかった。
うちの娘たちはKが大好きで会いたがる。
ん?と思うことが徐々に増え
決定打はないものの気が進まんという感覚に
私がなっている。
まず、ん?パート1。
オランダには traktatie という文化がある。
誕生日の子が幼稚園や学校にクラス全員分用意する
ささやかギフトである。
お祝いしてくれてありがとうの気持ちで贈るものだが
長女の学校でも次女の幼稚園でも
この文化が禁止になった。
その理由として
・家庭ごとの貧富の差が出る
・グミやポテチが多いから不健康
・アレルギーへの配慮
などがある。
Kの娘Mが通う幼稚園や保育園ではまだ禁止ではないらしい。
そこでMはポテチをもらい、その場で食べてしまったらしい。
そこに不満を感じたKは旦那を使って園に猛抗議した。
「親の許可なくポテチを食べさせた!」と。
3歳の子が友達がおいしいと言って食べてる空間で
先生が止めたとて開けずに持って帰れるか?
不健康なものではあるが
友達と食べたそのポテチは最高に美味しかったと思う。
先生に怒れる神経が理解できなかったと同時に
この文化がなくなった理由の中に
こういう保護者がいるからということも入ってるのではないかと思う。
でもKはすごぉーーーくいい人なのである。
続いて、ん?パート2
アパート住まいのKと遊ぶときは
我が家に来ることが多い。
それは全然気にならなかったのだが
ある日、娘Mが私とKの目の前で
キッチンの棚を勝手に開けようとしてた。
そこには子供用の食器類が入っている。
私が棚の扉を手で止めて
「何を取りたいの?人の家では勝手に開けないんだよ」と言ったのだが
聞き入れてもらえず私は手を離した。
Kも止めてくれるかと思ったのだが何も言わず…
Mはそこから気に入ったコップを選びKに渡した。
「いいの見つけたね。これで飲んでいいか聞いてごらん。」というK。
「これで飲んでもいい?」と私に聞くM。
いろいろと違うやろと思いながら飲み物を注いだ。
うちの娘たちがKの家のキッチン棚を勝手に開けても
Kは気にならない人なんだろうな。
とか
褒めるところなん?マナーを教えなあかんやん?
とか
長女も友達の家に遊びに行ったとき
もしかしてやってしまってるかも。
とか
いろんなことが頭をぐるぐるした。
その晩、寝る前に長女には
友達の家に遊びに行っても
おもちゃコーナー以外は勝手に開けないこと
2階には大人に聞いてから上がること
おなかがすいたことは伝えても
自分からおやつの催促はしないこと
など思いつく限りのマナーを教え込んだ。
何度も言うが
Kはホンマにいい人なのである。
ん?パート3
家族ぐるみで付き合いしている3家族で出かけた先でのこと。
そういう日はオランダ人旦那さんたちが主に子供を見ていて
私たち日本人ママたちはおしゃべりに興じるのが通例。
その日は真夏日で気温も高く
私は娘たち用にひとつの水筒に水を入れ
もう一つの保冷水筒には牛乳を入れていった。
うちの次女が好きだからである。
我が家ではMがうちの娘の水筒に入った牛乳を飲んでも
また足せばいいから気にはならなかったが
その日はその2本の水筒しかなく
足りなければ水は買わなあかんなと思っていた。
やっぱりMはうちの娘の水筒の牛乳を飲みたがり
言い出したら聞かなかった。
私は今日はこれしかないからあげられないことを伝えて断った。
そうすると、KとMのパパは
近隣のレストランやカフェに冷蔵の牛乳が売られてないか聞いてまわった。
私が逆の立場であれば
「ないもんはない!今は我慢!
お家に帰ったら飲める!」とだけ伝えて
カフェやレストランに行ってまで探さなかっただろう。
子供のための行動はいいが
そこまでするのかと思った出来事であった。
とにかくKもMのパパもすこぶるいい人たちなのである。
最後の、ん?
同じ日の出来事。
3家族でお出かけした先にはおいしいパン屋さんがあって、
そこのチョコクロワッサンが絶品であった。
生地にも練り込んであるオランダでは珍しいタイプのチョコクロワッサンである。
今まで食べたチョコクロワッサンの中でダントツ1位であり、
もう1人のママと子供たちと感激しながら食べた。
もちろん、うちの娘たち(6歳と2歳)にも
このおいしさがわかればいいなと思い一緒に食べた。
我が家は甘いものもジャンクなものも
とりあえず一緒に楽しんで食べる。
でも、今日はこれでおしまい!
またみんなで一緒に食べようね!で終わる方針である。
チョコクロワッサンをおいしいと食べる私たちを見たMは当たり前に欲しがるし
食べてみたいと言った。
Kの方針上、チョコレートはダメである。
Kは「あなたはまだ食べられないよ」と違うパンを渡した。
Mより小さいうちの娘は食べているのだが…
納得がいってるのかどうかはわからんが
それ以上欲しがることはなかった聞き分けがいいMに感心した。
が、しかし
我慢をさせられたMの目の前で
Kはそのチョコクロワッサンを頬張ったのである。
Mはすごく不思議そうな顔をしていた。
食べさせないなら一緒に我慢しろよ〜
せめて目の前で食べるなよ〜と思った。
長女の友達の中に
家庭でグミやチョコを抑制され、
人の家で貪欲さや執着が出てしまう子がいる。
甘いものを催促したり、
みんなで分けて食べる用に出されたグミの前から離れず
他の子は遊び始めてるのにひとり食べ続けたりする。
うちではされたことがないが
ママ友の家のおやつがある場所を覚えており
勝手に引き出しを開けられたそうだ。
ママ友の中で注意喚起があったほどである。
当人の親はそれを知らない。
そこで思った。
親の抑制とは何やろと。
Mもオランダの小学校に上がると
親なしで友達の家に遊びに行くことになるだろう。
その時にチョコやグミとも出会うだろう。
うちの長女の友達のようになるんちゃうかと
私は性格が悪いのでどこかで期待している。
めちゃくちゃええ人たちなのだが
会うのもちょっとピリッとしてしまう今の気持ち。
何事もええ塩梅があるんやと再確認した。