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会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

今年の祭礼も無事に終えました。
一週間を振り返ってみるといろいろなことがありました。その中から三点ほど。

まずは、素晴らしい精進料理を振る舞って頂いた賄いの穴澤さんへの感謝です。冬木沢祭礼には、山ごもり修行という側面もあります。なので期間中は、肉魚や卵はもちろん、ネギなどの刺激の強い薬味を避けます。反面、牛乳やチーズは大丈夫と言うと驚く方もいますが、お釈迦さまも乳がゆをお食べになられ、滋養をつけてさとりをお開きになられたわけですので、アリなのです。
このような難しい条件のなか、10人以上の僧侶の食事を毎日1人で調理された穴澤さんには、感謝しかありません。しかも手をかえ品をかえ、毎回おいしい!ありがとうございました。

2点目は、ふと気付いたら何十年も使っている道具についてです。お寺ですので、何百年も経過している貴重な法具などはあります。そういうものではなく、今回紹介したいのはこのホウキ。

一番右にぶら下がっているホウキ、一見普通ですが、よく見ると、接ぎ木がしてあります。むかし中芯が折れて、以来接ぎ木をして使い続けています。気がつけば20年は軽く使っているような。
消費が美徳である資本主義のこの世においては、壊れたらすぐ新しいものと取り替えるのは当たり前。しかしこのように治しながら使っていると、掃除をする意味とか、掃くことの本質とかに、思索をめぐらすいい機会になります。ゴミを掃き出すのか、ゴミに少しどいてもらうのか、そもそもゴミとはなんなのか、と…。色即是空。
来年もまた使い続けることでしょう。

3点目。物干しについて。
1週間、山内のいろいろなところに張っていた幕。また引いていた布。山は湿っぽいので、最後に干さなくてはなりません。しかし撤収日の8日には台風13号が接近中…。後日に干すかと諦めていたところ、予報と違って、8日の午前は晴れ。そのスキに一気に干しました。

干せて良かった〜。

また来年、よろしくお願いいたします!

六日午前は豪雨でした。
会津平野では1カ月以上ぶりのまとまった雨だったので、胸をなでおろした方も多かったことでしょう。ただ、お寺は雨が吹きこみ、ゴザがびしょ濡れになったりして難儀しました。被災地の方々からすれば軽微ですが、やっぱり困ります。


七日めは、とても涼しく、日中で30°いかないのも久しぶりでした。参詣の皆さまがあげられたお塔婆を供養する法要も、第7座め。最終座ですので、今までの供養の総決算です。

皆さまの供養の気持ちを故人に届けるため、僧侶たちは一生懸命、お経をとなえます。

今夜からだんだん後片づけですが、小雨が降っているので、なかなか進みません。村の盆踊りが終われば、今年の冬木沢詣りは終了です。

なんとか無魔成満できたかと思います。ありがとうございました。



今年の念仏踊りも猛暑でしたが、多くの参詣者が集まり、無事に奉納することができました。

日曜日と5日が重なったため、念仏踊りが行われる10時前後は、今年いちばんの人出でした。駐車場もなんとか足りたようで、安心しました。

写真は念仏踊りの風景です。

周囲に集まっていたのは、400人ほどだと思います。暑い中、みなさんお疲れ様でした。
ところでこの念仏踊り、踊り手は八葉寺檀家の有志、すなわち在家の皆さまです。現在の念仏踊りは、大正時代に京都から伝わった形式のもので、福島県の他の念仏踊りと比べて雰囲気が異なります。詳しくは八葉寺発行のガイドブックをご覧ください。祭礼期間中に八葉寺で販売しています。



昨日に比べて、会津では少し雲が広がり、雨がパラついたところもあるようです。昨日の暑さを避けて、今日参詣された方も少なからずおられたよです。

さて、本ブログや電話での問い合わせで一番多いのは、「チラシに、日の出から、とあるけどいったい何時から何時まで参詣できるのか?」です。
我々はお寺に修行も兼ねて籠っているため、一般の会社でいう営業時間の考えかたとは違うところがあります。なので時間を明示する感覚があまりありませんでした。また、昔から暑さを避けて早朝に参詣する風習が定着していることに加え、境内に街灯がないので夜間の参詣が困難なことから、自然と「日の出から日没まで」という案内をしてまいりました。

しかし、出勤前後の参詣を考えている方々の、時間をはっきり知りたいという声も多くなってまいりました。よって確実に参詣できる時間帯を示します。

午前5時から午後6時まで。

お堂にシャッターがあるわけではないので、この前後でも大丈夫な場合もありますが、確実に僧侶が堂内につめているのは上記の時間帯です。参詣の参考にしてください。



猛暑の中、無事に初日を終えることができました。心配した参詣中の熱中症の話も聞こえず、胸をなでおろしているところです。13時からの読経にお焼香された方々は、特に暑かったと思います。お疲れ様でした。

初日の今日は、混乱を避けるため、冬木沢部落全体に交通規制がかかっていました。交通安全協会の皆さまもお疲れ様でした。

しかし猛暑で平日のせいか、今日は人出がそれほどではありませんでした。このぶんだと、やはり日曜日の5日午前中が今年のピークになりそうです。特に念仏踊りのある午前10時前後が最も混雑が予想されます。

残り6日間も、日照りのような予報です。じゅうぶん気をつけてお詣りください。

写真は夕方の奥の院です。初日から早速、お戒名を記したお塔婆が並んでいます。


いよいよ明日から、平成30年の冬木沢詣りが始まります。この時期、毎年「異常気象だ!」と騒いでいる気がしますが、今年もすごく暑いですね。

日中、お堂の荘厳(しょうごん)をしながら、水分を2リットルくらいとったと思います。

5時現在で35度以上ということで、福島県で一番暑いようです。

明日は初日、皆さまも熱中症にじゅうぶん注意してお詣り下さい。
東から西に抜けるという異例の台風12号も、ようやく遠ざかってくれたようです。

そして今朝、無事に冬木沢詣りのチラシが入った朝刊も届きました。届かない方のため、このブログにチラシをアップしておきます。

デザインは毎年ほぼ変わっていません。
昨年、車のナビにどう冬木沢の住所を入力するかわかりにくい、とのご意見を頂きました。よって今年は、QRコードをつけて、楽に案内できるよう工夫しました。

酷暑はまだ続きそうです。お詣りの際は水分を持参するなど、じゅうぶんに対策して下さい。








ご無沙汰しております。冬木沢の中の人(副住職)です。

8月1日の開白にむけ、今日は備品の過不足や、電設の確認をしてまいりました。しかし会津若松市は、今日で10日連続の猛暑日。参りますね。

下の写真は、檀信徒の方が境内の池の周囲にロープを張ってくれた光景です。

池は、見たとおりキミドリ色の藻に覆われているので、たまに芝生と勘違いした人が落ちてしまいます。そうならないようにロープで結界するわけです。
お次は境内の空也上人墓地です。東日本大震災でずいぶんと痛んでいましたが、このたびようやく補修が終わりました。

祭礼期間が始まりましたら、もう少し涼しくなってくれると助かりますね。

では最後に昨年YouTubeにアップした、冬木沢のテレビCMを張っておきます。




ご無沙汰しています。
冬木沢の中の人(副住職)です。

今年も境内の木を伐採するなど、少しずつ祭礼の準備が始まっています。
6/18(月)からは、境内にある冬木沢地区公民館の解体が始まりました。

日本全国でよくある話ですが、戦後、境内地にその地区の公民館がたくさん建てられました。これは、農村集落において、神社仏閣以外にまとまった平地が無かったことや、敗戦にともなう混乱などが背景にあります。

冬木沢の公民館も、昭和(の後半)・平成(のほぼ全体)と年代をまたいで八葉寺境内に建ち、地区の推移と共にありました。
今回、公民館が新たに集会所として、場所を移して建て替えが完了しました。
その場所は、同じく境内地の本坊に隣接しています。


上の写真はその解体風景です。今年の祭礼ではここは更地になっていることでしょう。坂に面しているので、駐車場などに利用するには難しそうです。
将来的には、現在本堂で頒布している「お塔婆」等を、この場所に小屋を建てて頒布しようかと考えています。
お盆に先立つお迎え行事である冬木沢参りも、例年通り無事終了しました。
参詣の皆さまにおかれましては、その後、お盆本番(8/13-16)に安心してお墓・自宅に過去精霊を招かれたかと存じます。

そのお盆も終わり、我々も、ようやく冬木沢詣り関係の荷物をしまい終えつつあります。
「ようやく」というのも、例年になく8日以降に雨が続き、冬木沢詣りで用いた幕や布団など、大量の干し物が全然干せていなかったのです。
「地球温暖化」や「気候変動」が叫ばれる昨今ですが、私が子供のころから、8/8の撤収日に雨が降って干し物を干せないなんてことはほとんど記憶にありませんでした。ところがここ数年、8月に帯状の雨雲がかかることが多くなってきた印象があります。
他の祭礼でも雨への恨み節をよく聞きます。今まさに変化の渦中にいる気がしますね。

またこれは冬木沢と直接関係無いですが、今年から11日が「山の日」ということで祝日になりました。おかげで11(金)12(土)13(日)がキレイに三連休です。
そうなるとお盆本番の14-16が平日ですので、どうしても「お盆前にしかお寺に来られない」という方が多くなります。お盆は宗教行事ですので、日程は動かせません。これから毎年こうなるようですので、お盆本番よりも、11-13が休みの中心になってしまい、お盆(13-16)が霞んでしまうのではないかと心配になってしまいます。正直、余計な祝日設定だなあと苦々しく思っています。

さておき、来年の冬木沢にむけ(今年も)課題が山積みです。
しばらく本ブログの更新もまばらになります。
また来年、よろしくお願いいたします。