冬木沢詣りは盆迎えの行事です。
お盆は8月13日からです。冬木沢詣りとは、そのお盆にご先祖さまがお帰りになるのに先立ち、縁者があらかじめ帰り道の中継点である冬木沢に迎えに行く、という趣旨です。
参詣者から、たまに「冬木沢に迎えに行くと、その帰りにご先祖さまと一緒に帰るんですか?」と聞かれます。
そうではなく、冬木沢はあの世とこの世の中継点ですので、あくまでも迎えに来た「しるし」を残すことで、帰り道はこっちですよ、あなたのお家はこっちですよ、というメッセージを残すわけです。実際に帰ってくるのは、盆入りである13日です。
我々も、空港や新幹線の駅について、ゲートや改札を出た時、縁者が迎えに来てくれていれば嬉しいものです。
ご先祖さまは何よりも大切なお客様です。スムーズに帰ってこれるように、冬木沢に迎えに行き、しっかりと迎えの「しるし」を残しましょう。
その迎えの「しるし」とは、いわゆる塔婆です。塔婆に亡き人の名前(戒名・法名)を記し、その塔婆を冬木沢に立てることで、「帰り道はこっちですよ」という目印とするわけです。
明日5日は念仏踊りです。参詣を予定している皆さまは、熱中症に気をつけてお詣りください。