説法の後、いくつかの質疑応答がなされ、とうとう質問者は辛抱たまらんという感じで、麻原を釈迦牟尼だと思っていますと言ってしまった。
そりゃあ、そうだろう。
シッダールタにパドマサンバヴァとくれば、証拠固めは完ぺきに終わっているのだから。
僕はもちろん麻原が釈迦牟尼だと言うと思っていたし、その場にいた者たちは皆そう言うと思っていたはずだ。
さあ、今か今かと皆が待ち構える中、麻原はちょっと困ったような顔をした後、にやっと笑って、
「私を釈迦牟尼だと思っているのか。」
「私はマイトレーヤだよ。」
と答えたのだ。
ええ~~~~~!
嘘やろ!
シッダールタやのに。
パドマサンバヴァゆうたやん。
みんながビックリしたはずなのだが、なぜか騒ぎにはならなかった。
かくして、この時から麻原彰晃はマイトレーヤ菩薩となったのである。