終末と救済の幻想5 | 法友(とも)へ

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予言については支離滅裂と言っていい。

ただ、オウム以前にノストラダムスに触れている分、そんな事もあるのかもしれないという感じではあった。

別に盲目的に麻原の言う事を信じていたわけではないが、組織の一員として下の者達をマインドコントロールしなければならない立場にいた事は確かである。

ただ、オウムを離れてから仕事場に警察がやってきてクビになる事を繰り返していた頃、世の中はこんなにもアホばっかりなら滅亡しても不思議ではないなと思っていた。

しかし、世の中がアホばっかりなのは今も昔も変わりはない。

それでも何とかなっているのだから、人類が滅亡するなどという事はいつまで経っても起こりそうにない。(笑)

ただ、薬物電気ショックによって一部の末端の者達が見た幻覚は、脳に相当なダメージを与えているのだろうと考える事が出来る。

 

p53

「東京のサリン攻撃についてはじめて知ったとき、・・・その攻撃はオウムに対する襲撃の一部だと思った。」

 

おそらく、事件に関与していない者達全員がそう思ったのだろう。

まさしく晴天の霹靂だった。

だが、すぐにオウムの犯行である事が明らかになり、本当にやったんだなあという妙な納得に変わる。

教団にとってはもちろんだが、自分個人にとってもただでは済まないかなという不安はあるが、まあ、なるようにしかなるまいという諦めの気持ちだった。

 

 

以降、インタビューした内容とその考察が続くが、どれも個人の主観に基づくもので教義からは離れ客観性はない。

これもグルと弟子とは1対1というオウムの特殊性によるものである。

いわゆるエビデンスがない話が組み合わさって、いもしない恐ろしい怪物を作り出しているように思える。

内部にいた者にとってはただの断片的な体験なのだが、その話をまとめて聞く一般人にとっては違っていて、ホラー映画やパニック映画数十本が合わさったようなストーリーを各自が作り上げてしまっているのだろう。

巨大隕石が地球に激突するとともに宇宙人が襲来し、それがきっかけで核戦争が起こりゾンビが街にあふれる。大洪水に沈んだ後に伝染病が蔓延し、13日の金曜日の呪いが発動する。

世間のオウムに対するイメージはそんなところだろう。