終末と救済の幻想4 | 法友(とも)へ

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p25

「オウムのメンバーの多くはとりたてて学歴の高くない中年・・・」

 

思わず吹き出してしまった。(笑)

時期によって違いはあるが、初期の頃の中心メンバーは20代の社会人である。

これが末期に近づくほど大学生の割合が高くなっていく。

大学生にはもちろん実務能力はないが、多くの社会人たちもそれほど優秀とは言えなかった。

当時働いていた会社(一部上場企業)の連中の方がオウムよりも遥かに優秀だった。

両者の違いは、自由に好きなようにやらせてもらえるか、もらえないかだけだ。

いや、ほんと、目の前で優秀な技術者を見てきた身としては、オウムに優秀な人間が揃っておらず、テロがあの程度で済んだ事が幸運だったと思う。

 

p27

「石井久子は、麻原とともに阿含宗を離れたが、・・・」

 

そうだったっけか。なんか記憶にないな。

まあ、どうでもいい事だけど。

 

p28

「遠藤誠一は、獣医学を修め、細菌学の大学院生であった・・・」

 

遠藤の専門はウイルス。

細菌についてはちょっと苦手なため、オウムの生物兵器テロが失敗に終わったのは幸いである。

麻原がウイルスについて詳しければ、細菌兵器ではなくウイルス兵器の製造を命じて結果は違っていたかもしれない。

何せ遠藤が得意としていたのは遺伝子組み換えだから、新型コロナぐらい作ったかもしれない。(笑)

 

 

p29

「日本の新宗教の基準からすれば、オウムは大きくない。」

 

全く、その通り。

あんな小さな集団が、あんなテロを起こしたという事が脅威である。

サリンの製造方法は世間に公開されてしまった。

オウムに出来たのだから、条件さえ揃えば当然に他の小さな集団にでも出来る。

監視体制の強化が望まれる。

 

p34

「1995年はじめの段階でその資産は1千億にも達していた・・・」

 

意図的なのか、それとも単に頭が悪いからなのか、この資産を資金と言い換えて伝えるメディアが後を立たない。

当時を知る人であれば、生放送で見ているので間違える事はないだろう。

まあ、村井の発言である。

もちろん村井は、資産価値を正確に評価できる訳がないし、誰か専門家に評価してもらった訳でもない。

村井が勝手にそう思い込んでいるだけである。

選挙期間中に徹夜で色々な工作物を作る作業をやらされたが、まあ、だいたい夜中の11時ぐらいに持ってきて朝の5時ぐらいまで作業をするわけだが、その時に村井が言った言葉がある。

合成樹脂やら化学薬品やら混ぜ合わせて色々作るわけだが、その混ぜ方はマニュアルにないやり方をしていた。

混ぜるな危険かもしれないが、とにかく安く上げる事が出来た。

村井は舐めても安全な事だけは確認しておいてくれと言っていたが、その時に、本来同じようなものを作る場合の10分の1の費用で出来ているという事らしかった。

つまり資産価値は10倍。

そして、それを真理のために使うことで大きな功徳となりさらに10倍。

村井は「これでオウムの資産価値は、10倍、100倍や~。」と言っていたのだ。

なので、1,000億の資産という事は、だいたい10億から100億ということになる。

実際にはもっと少ないだろう。

誰がどう考えたって、劣悪な環境のプレハブだのサリンプラントだのに資産価値があるわけがない。

 

p36

「時とともに麻原と側近たちは、オウムのことを軍事組織と考えるようになった。」

 

なんといいましょうか。(笑)

側近じゃないんで分からないんだけど、少なくとも自分の周りにはそんな奴一人もいなかったのは確かだ。

事件の当事者以外の考えとしては、オウムに対する迫害に対してはどこまでも戦うというものだった。

そして、その時にオウム側の人間が殺される。

そのための死の準備が必要という認識だった。

 

p38

「早川はロシアで「核弾頭はいくらだ?」・・・」

 

世間で理解できない事の一つに、オウムは何でも自分たちで作ろうとしているというものがある。

ロシア軍施設に行ったときに、軍曹(勝手にそう呼んでいただけだが)が自動小銃について「何丁欲しいんだ。いくらでも好きなだけ売ってやるぞ。」と言っていたので、オウムの経済力を考えれば、1,000丁程度の銃は作らなくても買えたはずだ。

簡単に買えるものをわざわざ時間をかけて作っているのだから、ここでも国家転覆を本気で考えていない事が分かる。

まあ、核弾頭も同じ理由で買わないけど、いくらだったんだろうなあ。

 

 

はあ、やっぱ、全然進まないわ~。