ほどよく中身が抜けて、向こう側が楽々見渡せるようになったところで作業開始。
排水口の反対側から押して、傾けて水を抜いていく。
それが終わると靴を脱いで本体の上に乗り、歩いて移動しながら空気を抜いていく。
物がバカでかいだけにかなりの時間を要する。
ここでの問題は、いったいどこまでやればいいのかということだ。
家庭用のちっちゃいプールならひっくり返して、簡単に水を全部抜くことが出来る。
しかし、この大きさでは重機を使わない限りひっくり返すことは出来ない。
秘密裏に、しかもただでこの問題を解決するには、自ずと限度というものがある。
違約金を払わずに済む、その限度はどこか?
まあ、あれこれ考えても明確な答えが分かるわけでもない。
いつものように全力でワークに取り組むのみだ。
長い方を三つ折りにしてから、今度は縦に二つ折りにする。
これで6分の1の大きさになった事になる。
そこからさらに折りたたんでいくが、後になればなるほど加速度的に重たくなっていく。
最終的に、どうにか3メートル✕4メートルぐらいになったが、それ以上はどう考えても無理だった。
なので、そこまでで終了。
翌日、業者が重機で吊り上げて持って帰った。
違約金が発生することもなく、めでたし、めでたし。