測量も無事終了したらしく、工事現場によくあるような板で囲われ始めた。
かなりの広さがある。
片方だけが長い長方形の形。
20メートルはあるだろうか。
板の高さは2メートル以上あるので中は全く見えない。
世の中では何らかの建物を立てる時によく見る光景ではあるのだが、これはオウムでは明らかにおかしいのだ。
板で囲うのは、騒音防止やその周りを行きかう人達への安全対策のためである。
しかし、オウムの建設現場はいつも近所迷惑が甚だしい。
ということはこれは、周りへの配慮ではなく、塀の内側にあるものを隠すためのもの、という事になる。
とまあ、そこまでは考えたものの、サマナ生活はオウムという完全なブラック企業でワークに追いまくられる日々である。
いつまでも詮索している暇はない。