変化身のマルパ⑤ | 法友(とも)へ

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タクシー会社は法人として保険に入っている。


事故を起こせば保険料が上がっていく。


なので、渉外担当の仕事は、被害者に支払う賠償金の額を少なく抑えるのが目的ではなく、事故そのものを無かった事にすることであるようだ。



なるほどね。


しかし、今回被害者請求をする事で事故の事実は明らかになり、タクシー会社にダメージを与えることが出来る。


まあ、こちらとしては、タクシー会社のダメージも謝罪も要求するつもりはない。


要求することはただひとつ。


金を払えという事だ。



何せ、Iさんは日雇い労働者だから、ケガをして仕事が出来なくなると、その日から収入が途絶える。


おまけにケガの治療代もかかる。


極限の布施をしている熱心な信徒には、そんな金銭的な余裕はないのだ。



向こうは好きにしてもらって構わないと言ったのだから、その言葉通り好きにさせてもらうことにしよう。


Iさんには、僕を代理人とする委任状を書いてもらった。


警察で事故証明を取って、保険会社で被害者請求の書類をもらう。


書類に一通り目を通して、とりあえず内容は理解した。