ハチクマは他の猛禽類とは違った特徴を持っている。
彼らは集団行動をするのだ。
普通なら猛禽類は1羽だけで行動し、せっせと自分の縄張りを守っている。
ところがハチクマは餌をみんなで分け合い、争うことがない。
また、見た目にも個体差がある。
これが同じ種類の鳥なのかと思えるほど、それぞれに違った模様をしている。
実に不思議な鳥たちで、とても興味深い。
ハチクマは本来は渡り鳥なのだが、最近では1か所に定住するハチクマも出てきた。
ハチクマの渡りのコースは北は日本から、大陸を伝わってインドネシアまで。
その旅の途中に台湾がある。
どうやら彼らは、台湾が大好きであるらしい。
台湾は日本よりも温暖であるために、ハチの活動期間が長い。
したがってハチクマは、その場所に長くとどまっても餌に困ることがない。
まったく面白いもので、温暖であるがためにスズメバチの被害が日本よりも酷かったのだが、そのためハチクマが定住しスズメバチを駆逐する。
自然というものは、実によく出来ているものだ。