まあ、どんな場合でもそうなのだが、自分が知らないことは知っている人間に聞くのが話が早い。
これが解脱や悟りについてなら、一体誰に話を聞いたらよいものやらという事になるのだが、目的地はニルヴァーナではなくウッパラヴァンナーの寺である。
これは勿論、地元の人に話を聞くに限る。
というわけで、とりあえず目の前の人に聞いてみた。
駅から出てきた集団のうちのひとりの中年の女性。
「すいません、地元の方ですか?」
結果は予想通り。
「違います。旅行者です。」
そりゃそうだわな。
世界に名だたる観光都市京都なのだから、集団で行動しているのは観光客と考えてほぼ間違いなかろう。
ひとつ学習させていただいたので、このワークは次の段階へ。
集団である、駅から出てくる、これが観光客なら地元の人間はその逆。
ひとりで駅へ向かう人物、ということになる。
というわけで、今度はミツバチの巣の前で待ち構えるスズメバチよろしく、ホバリング開始。
と思うまもなく、最初の一匹がやってきたのですぐさま捕獲。
今度は老紳士だ。
「すいません、地元の方ですか?」
「はい、そうですが。」
ふ、ビンゴだぜ。
作業開始から、ここまで1分もかかっていない。
ヴァジラヤーナは結果が全て。
このワークも直ぐに結果が出せそうだ。