スズメバチ22 | 法友(とも)へ

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ヒメスズメバチは、アシナガバチだけを餌にするというちょっと変わったスズメバチであり、他のスズメバチはアシナガバチを餌にはしない。


その代わりと言ってはなんだが、ミツバチを餌にする。


ヒメスズメバチがアシナガバチの幼虫を餌にするのに対して、ミツバチを餌にするスズメバチたちは、基本的に餌にするのは成虫であるという違いがある。



スズメバチはミツバチの巣の前で、ホバリングして待ち構える。


そして、巣に戻ってくるミツバチを捕まえるのだ。


スズメバチとミツバチでは、ライオンと素手の人間ぐらいの違いが有り、ミツバチは瞬殺されてしまう。




巣に戻ってくるミツバチを待ち構える。


これがスズメバチの基本なのだが、ときには直接ミツバチの巣を襲う場合がある。


オオスズメバチやキイロスズメバチがそういった行動に出るのだが、その理由はミツバチの巣の中には大量の餌が存在するからである。


ミツバチの幼虫や蛹、そしてそれだけでなく、エネルギー源となる蜜もたっぷりある。



セイヨウミツバチの場合だと、数万匹の成虫がいても、数匹から10数匹のスズメバチに全滅させられてしまう。


セイヨウミツバチもなんとか巣を守ろうとスズメバチに立ち向かっていくのだが、1匹では瞬殺されてしまい、その繰り返しで時間の問題で全滅するのだ。


だが、ニホンミツバチの場合はそうではない。



ニホンミツバチは集団でスズメバチを迎え撃つのである。


もちろん一匹では、スズメバチに適うはずもない。


だから集団で、一斉にスズメバチに襲い掛かる。



熱殺蜂球。


その必殺技には、そんな名前が付いている。


何十匹ものミツバチがスズメバチを取り囲み、お互いの足を絡みつかせる。


そして羽を震わせて熱を発生させる。



40度を超えればタンパク質が凝固し、大抵の生き物は死んでしまう。


スズメバチとて例外ではない。


ミツバチたちは温度を上げ続けるのだ、自分の命と引き換えにして巣を守るために。



動かなくなった蜂球をほぐしていくと、真ん中でスズメバチが死んでいる。


そのすぐ側には、スズメバチに食いちぎられてバラバラになったミツバチの姿が。


一番外側には、まだ微かに動いているミツバチもいるが、時間の問題で死んでしまう。



お前達。


尊敬するぜ!


なんなんだ、その死ぬまでクンバカみたいな戦略は。(笑)


女だてらにそこまでの覚悟を決めるとは、見事というしかない。


いつか人間界に転生したなら、是非一緒に修行したいものだ。