スズメバチ21 | 法友(とも)へ

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カマキリの器用な前足の動きに対して、「祈りをささげるカマキリ」という表現もある。


この不思議な動きは、緑色の大型のカマキリではなく、やや小型の灰色のカマキリに見られる。



ある時、カマキリを見かけたので、そっと近づいてみた。


すると、そのカマキリは前足をそろえて前に伸ばした。



カマキリの前足は、普段はカマの部分まで折りたたまれて、がっちりガードを固めたような体勢になっている。


それは、アシナガバチが前足をだらりと下げた、ノーガード戦法の様になっているのと対照的である。


本来はそうやって折りたたんでいるはずなのだが、この時そのカマキリはなぜだか前足を真っ直ぐに伸ばしたのだ。



カマの部分まで真っ直ぐ。


両腕をそろえて、腕の間に頭を入れているので、祈りを捧げるというよりは立位礼拝。(笑)


立位礼拝というよりは、身体を地面に投げ出す五体投地に近い。



カマキリは身体を低くして真っ直ぐに伸ばし、そのまま動かない。


一体何をやっているんだろうなあ?


と思ったのだが、すぐにその意味が分かった。



そこで、そ~っと物陰に隠れてみると、カマキリは上体を起こして前足を折りたたみ、いつものスタイルに戻る。


今度は逆にカマキリに近づいていくと、また真っ直ぐに伸びる。


僕が隠れるとカマキリが縮む、僕が近づくとカマキリが伸びる。


隠れると縮む。


近づくと伸びる。


何度やっても同じである。



これは要するに、いわゆる擬態である。


身の危険を感じたために、木の枝に見せかけようとしているということだ。


バレバレなんですけどね。(笑)


まあ、あんまりストレスを与えるのも可哀想なので、その場を離れることにした。