ドワンゴ主催の新棋戦の中身が少しずつ分かってきた。
まあ、まだ細かいところは決まっていないようだが、なぜコンピュータと超一流のプロ棋士の対戦が実現したのかの謎は解けた。
タイトルとはプロ棋士のものではない。
タイトルは主催する新聞社のものである。
したがってタイトルホルダーは新聞社の許可なく、コンピュータと対戦することは出来ない。
ましてや、負けでもしようものなら、新聞社の名誉を著しく傷つけることになる。
そのため羽生は、コンピュータと対戦しないのか聞かれた時に、「私に聞かないで下さいよ。」
と言ったのである。
そして、最強コンピュータソフトponanzaの開発者の山本も、「羽生さんと対戦したい。だけど、どうすれば対戦できるのかが分からない。」
と言ったのだ。
この難題にドワンゴの川上会長はひとつの答えを出した。
新棋戦に参加する棋士は全員、タイトルではなく段位で参加することとなる。
例えば、羽生名人は羽生九段であり、糸谷竜王は糸谷八段として参加する。
それぞれの段位に応じて定数が決まっており、タイトルホルダーをシードしたりという特別扱いはしない。
ぐっじょぶ!
見事な川上マジックだ。
そして、コンピュータとの対戦はもちろん、人間同士の予選からその対局はニコ生で放送される。
若手の棋士にとっては、対局料が入るだけでなく、自分を売り込むチャンスとなる。
残る問題はコンピュータとの対戦ルールのみだが、面白いことになってきた。