なかなかに面白い。
期待を裏切らないのはさすがだが、アホみたいな質問も中にはある。
ラマナ・マハルシとの対話の渡辺明版、みたいな。(笑)
プロ棋士の話というものは、大抵はあんまり面白くない。
なぜなら話を聞かせることの専門家ではないし、何よりも本音を話すことが無い。
ところが渡辺は違う。
何でも本音で答えてしまう。
よくぞ今の将棋界にいてくれたなと思う。
丸ごと一冊渡辺明の論理的な思考であふれているが、中でも大いに納得出来るのが「強くなるにはどうすればいいのか?」に対する答え。
渡辺は自分がたくさん努力したから今の実力があると思っていたらしい。
ところが25歳のときにそうではないことに気が付いたそうだ。
素晴らしい!
25歳の若さで、努力したから結果が得られるのではないことに気付くとは。
まさに天才だ。
しかし、感覚人間には理解出来ないことだと思う。
渡辺の飛びぬけた論理性があってのことだと思うが、もし修行の道に進んでも、相当に高いステージに到達するのではないかと思う。
とりあえず1日10分、黙って座るところから始めてみてはいかがだろうか?(笑)