地獄が消滅することによって、いわゆるエントロピーの逆転現象が起こり、宇宙は拡大から収縮へと向かう。
地獄に続いて餓鬼、動物・人間と順番に消滅していく。
その結果として、その世界にいた魂たちは居場所が無くなり、高い世界へと転生していく。
この世が苦しみの世界ならば、地獄が苦しみの世界ならば、その世界そのものを消滅させることによって救済する。
これが真理勝者の救済計画である。
よくもまあ、こんなアニメみたいな荒唐無稽なことを考え付いたものだなと思うのだが、麻原の頭の中がそうなっているのだから仕方が無い。
輪廻転生については「死と転生」において、宇宙の構造やその誕生については「創世記」で解説されているので、このブログを見ているような読者の皆さんには説明は不要だろうと思う。
まあ、しかし、映像だけで見るよりも、説明だけのほうがまだ分かりやすいかなという気はする。
大体においては、シーハが踊る。
他のサマナも踊る。
意味分からん!
という構成になってしまっている。
で、こうやって全ての魂が救済され、宇宙は消滅するのだが、ここでの注意点がひとつある。
それは、破壊は地獄からでなければならない、ということである。
例えば、人間界から救済を始めると、人間界からエントロピーの逆転が起こり、上の世界へと向かっていく。
その結果、地獄、餓鬼、動物の世界は救済されずに取り残されてしまう。
だから、救済は地獄から始めなければならない。
人間界は修行の場である。
救済は地獄からであるために、人間界で修行をした者達が地獄へ落ちる必要がある。
したがって、麻原とその弟子たちは、みんなで揃って地獄へ落ちなければならないという理屈になるのだ。
しかし、弟子たちに、お前たちは私の弟子として地獄へ落ちるのだぞ、とか言われても、「はい、喜んで。」と答えるのは村井と新見しかいないのではないだろうか。
まあ、他にも数名いるかもしれないが。
ということなので、ヴァジラヤーナのグルは、弟子たち地獄へ落とすために騙すということなのだ。
そのために、用意周到な様々な方便が用意されることとなる。