ダンテスダイジには悲しみがある。
そんな事を書くと、「ジャンブ州には悲しみがある。」を思い出してしまうのだが。(笑)
ダイジは苦しんでいる人を見て悲しみ、そこから救い出そうとした。
一般的に言うところの精神を病んでいる人について、ダイジは修行の途上にあると言っている。
修行者というものは、修行が進むと一旦おかしくなって、それを抜けて解脱するという考え方である。
実はこれ、麻原も初期の頃は同じ事を言っていた。
過去世において一生懸命修行なさって。表層意識を落として潜在意識に入っているから、おかしく見えているだけなのだということだった。
ダイジはこういった人たちを自分の傍において指導している。
もちろん本人がそれを望んだ場合だけなのだが、付きっ切りで指導して1年とか1年半とかかかる。
これをダイジは弟子とは言っていないし、お金も取っていない。
慈善事業じゃあるまいし、何を考えているんだまったく、である。
ところがオウムは全く違う。
金は取るのだが、一向に症状が改善しないのだ。
そして、最後は魔境だと言って切り捨てる。
自分が所属していた団体ではあるのだが、まったく酷い話だ。
それゆえに、教団最初の事故による死亡者が出てしまうのだが、その理由はオウムがそういう人たちに対する対処法を持ち合わせていなかったからである。
僕も比較的、教団の内部事情に詳しい方なのではないかと思うのだが、こういった人たちに対する対処の仕方や、効果があったという話は聞いたことが無い。
ダイジにしか救えない人々。
そういう人達は、今も大勢いるのだろうと思う。