ヴァジラヤーナ⑭ | 法友(とも)へ

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ヴァジラ・チッタ ナマ シヴァ ヤ


金剛心を持って、シヴァ大神に帰依し奉ります。



金剛心については前に解説した。


信じることではない。


正しいわけではない。


見返りを求めてはいない。



この金剛心を持った者が実践する道がヴァジラヤーナである。


何をやるにしても金剛心を持って行う。


その結果、最終地点にまで到達する最短の道、そういうことになっている。



しかし、この道は誰にでも実践できるわけではなく、金剛心を持たないものがうわべだけの実践を行うのは非常に危険である。


この実践に失敗すると、地獄へ落ちる。



グルを信じていたのに、裏切られた。


グルが正しいと信じていたのに、犯罪者だった。


グルについていけば解脱できると思っていたのに、出来なかった。



このように感じた弟子たちは、グルを裏切り、グルを批判し攻撃を始める。


これは、修行の基本である非暴力と真逆の実践であり、地獄のカルマとなる。


同じ状況で、金剛心を持った弟子が全く心が動かないのと対照的である。



しかし、よくもまあ、こんな理屈を考えたものだなと思う。


一般的な現代の日本人は、小さい頃から大抵次のような教育を受けて育つ。


人を信じることは素晴らしい。


正しいことをやりなさい。


頑張っていればいいことがあるよ。



ヴァジラヤーナはこれらのことを、真っ向から完全否定している。


日本人がオウムの教義を理解できないのは当然のことだと思う。


こんな当たり前と思えることを否定した思考パターンを、受け入れられるわけがないからだ。


人間は感情の動物であり、感情が思考の邪魔をして理解することを妨げる。


まあ、仕方のないことなのだろう。



グルが弟子を裏切り、見捨てる。


そして、あろうことか地獄へと落とす。


それを前提としているのがヴァジラヤーナである。



このようにグルから与えられる課題というものは非常に厳しいものである。


しかし、それを淡々とこなす。


それが無頓着の実践である。


なんて素晴らしいんだ!