ストゥーパとは、仏舎利を納めた塔や建物のことである。
そして、仏舎利とは、シャカムニの骨のことである。
まあ、遺灰もあるが、基本は骨である。
一応、インド巡礼ツアーには僕も参加しているのであるが、その中でストゥーパへも行っている。
その時に驚くような体験をした。
ストゥーパへ向かって歩いていく途中、10数メートルぐらいまで近づいた頃、強烈なエネルギーを感じたと思ったら、意識が変化して深い瞑想状態へと引き込まれた。
周りの風景が変わり、歩いている人々の姿も変化した。
そして、湧き上がる想い。
「懐かしい。」
「ああ、懐かしい。やっと戻ってこれた。」
喜びがこみ上げてくる。
僕は泣きながら、ストゥーパの周りを右回りに回った。
実に驚くべきことに、2600年も経っているのに、シャカムニのエネルギーは健在だった。
しかも、それまでに感じたことがないほどの強烈さだった。
ただの骨だけでこれほどのエネルギーなのだから、シャカムニが存命の頃はその説法を聞くだけで解脱したというのも頷ける。
当時、シャカムニの傍で瞑想した弟子たちは、次々とサマディに入り解脱して行ったのだろうと思う。