さて、オウムのストゥーパはと言うと、どこかの仏舎利塔の上部をまねてデザインしていたと思う。
ここでの問題は中身なんだよねえ。
ストゥーパの中身はと言えばもちろん仏舎利なんだけど、それは仏陀の骨のことなんだよなあ。
オウムでは仏陀と言えばもちろん麻原のことなんだけど、麻原の骨は入れられないもんねえ。
まだ生きてるもんなあ。
死んだら多分入れちゃうんだろうけどなあ。
そういえば麻原が生前、じゃなくて前に言っていた事がある。
それは自分が死んだら弟子たちにステーキにして食われるだろうというものだった。
麻原の死刑が執行され、遺体が家族に引き取られた後。
深夜、アレフの施設において・・・、
怖いよ~、とっても怖いよ~。
だけど、火葬して骨だけ渡しても、馬鹿でかいストゥーパ建設しそうだし、遺体は内密に処理するしかないのかもなあ。
なんか、全力で奪還しに来そうだよなあ。
彼らにとっては喉から手が出るほど欲しい、本物のストゥーパだからなあ。
あ、失礼、話が横道にそれてしまった。
で、骨を入れるわけにはいかないので、麻原が修法したセラミックの玉を入れることになった。
この玉が真ん中の丸い部分に入っている。
振るとカラカラと音がするのだが、この玉は外には出てこない。
だからと言って、密閉された中に入っているわけではなく、丸の下側は穴が開いている。
密閉した状態で焼き上げようとすると、内側と外側とで温度差が生じひび割れやすくなるらしかった。
しかし、焼き上げてから中に玉を入れても外に出てきてしまう。
そこで、どうやったかというと、まず最初にセラミックの玉だけを焼き上げる。
そうやっておいてから、丸の下側にセラミックの玉がぎりぎり入る穴を開けて中へ入れる。
次にこれを焼き上げると外側が収縮して小さくなるのだが、中の玉はすでに焼いてあるので収縮はしない。
後は、仕上げに底の部分に紙を糊付けして完成である。
余談だが、オウム内部ではストゥーパに関する面白い話が伝わっている。
あるサマナが誤ってストゥーパを床に落としてしまった。
あ、と思ったが畳の上なので大事には至らなかった。
よかった大丈夫だと思って畳の上を見ると、そばに丸い玉が落ちていた。
もしやと思ってストゥーパを振ってみると、なんと音がしない。
ストゥーパには傷ひとつないのに、仏舎利が外に出てしまっていた。
もちろん、紙も破れてはいない。
不思議なこともあるもんだねえ。