当然のごとく浮かび上がってくる疑問がある。
果たして本当にオゾンが毒ガスに効果があるのかどうか?
それに、そもそもどんなガスをターゲットにしているのか?
サリンなのか?VXなのか?イペリットなのか?ソマンなのか?タブンなのか?
それで作業をしているCSIの知り合いに聞いてみたら、そんな事は分からないという当たり前の答えが返ってきた。
そりゃそうだ。
CSIは作る人で化学の専門家ではない。
そして逆に、窓を閉め切った密閉された空間のなかでは、オゾンの害が発生するのではないのかということだ。
そのことについて聞いてみると今度は、計算上ちょうどいい量のオゾンを発生させているという答え。
なんだってえ。
それって、ターゲットのガスの種類と発生量が特定出来ているって事じゃないのか?
で、オゾンで対抗できるぐらいだから、少量のイペリットガスではないのかという話に落ち着いた。
当時は麻原が説法でイペリットについてよく話しており、毒ガスの主役と言ってよかった。
林 郁夫もアンケート調査の結果から、サマナの症状はイペリットガスによるものと結論付けている。
そういえば僕も鼻血がよく出ていた。
鼻血なんて子供ならともかく、大人になってから出るものではない。
それが富士にいる時に毎日の様に出ていた。
しかし、第六サティアンに移ってからは出なくなった。
あれは一体、何だったのだろう?