麻原がパイロットババに会ったとき、生まれて初めて自分よりもエネルギーの強い人物に出会ったと思ったそうである。
なんでも聞いた話では、パイロットババは巨大な気の塊を引きずって歩いているらしく、何メートルも先から近づいてくるのが分かるそうだ。
これは麻原の気の圧力が2、3メートルなのと比べると驚異的である。
まあ、気だのエネルギーだのと言っても、感じることの出来ない人にとってはさっぱり分からない話だとは思う。
僕も他人のエネルギーが分かるようになったのは出家してからであるが、最初の頃は修行者のエネルギーの強さに圧倒されたものである。
しかしそれもラージャヨーガの成就、クンダリニーヨーガの成就という経験を重ねるうちに、自分よりもエネルギーが強いと思える者が誰もいなくなってしまった。
師の半分ほどは信徒並みにエネルギーが弱く、大丈夫なのかと思ったものだ。
オウムでいうところの凡夫・外道(いわゆる一般人)はエネルギーが弱いのでほとんど影響は受けなかった。
そして、一番エネルギー状態が悪かったのが一部のサマナである。
ある者は何か黒い霧のようなものにまとわりつかれていたことがあった。
またあるものは、そのサマナに近づいていくと、地面が割れて落ちていく感覚に襲われた。
慌てて後ずさりすると、その感覚が消える。
もう一度近づくと、また地面が割れて落ちていく。
こりゃあ、ダメだと思って近づくのをやめたものである。
今から思えば、霊体質と言うのか霊障体質というのか分からないが、そういうタイプの人たちだったのではないかと思う。
正直言って、オウムでは打つ手なしである。
シャクティーパットにしてもオウムの修行にしても、エネルギーを強めれば症状は悪化するだけだ。