追い返せません | 法友(とも)へ

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富士で警備をやっていたときの事ですが、たしか夜の10時か11時ごろだったと思います。


道場の前の一本道からサティアンへ向かう脇道の前あたりに立っていました。


冬の寒い日でしたね。



まあ、警備と言ってもほとんど何も無く、普段は呑気なものです。


たまに熊本県警の強制捜査で機動隊が何十人もやってきたりはしますけどね。


そのときは、道場の中に連絡すると、石井からしれっと「追い返して下さい。」と言われたこともありました。


確かにね、マハーモッガラーナなら空中から鉄板を取り出して追い返すかもしれませんけどね。




道場の前の道路はほとんど車が通ることも無いのですが、向こう側の車線を乗用車がやって来て止まりました。


そして、何故か助手席側のドアが空き、若い男が降りてきました。


一応、警戒。



そしたら車の向こう側にしゃがみ込んでしまいました。


何をしているのかは、こちらからは見えません。


しばらくして若い男は車へ戻り、そのまま走り去ってしまいました。



今のはなんだったんだろうなあ?


と思って、何気なくさっきまで車が止まっていた場所を見てみると。


あれ、何か置いてあるな。


ゴミでも捨てていったのか、しょうがないなあと思いながら、道路を渡って向こう側へ行ってみると。



いましたね。毛の生えたちっこいのが。(笑)


ミャーとも鳴かずにぷるぷる震えていました。


こちらを見るでもなく、逃げるでもなく、ただ震えているだけ。



困りましたねえ。


オウムには厳しい戒律があり、動物に触れてはいけないのですよ。


仕方がないかと思いながら、ジャンパーのファスナーを下ろし、仔猫をつかんで中へ入れました。


熊本県警じゃないからなあ、追い返せないですよねえ。



下に落ちないように左手でお腹の辺りを押さえて、右手でファスナーを閉め道場へと向かい玄関に立ってきょろきょろしていると、目ざとくサマナが気が付きましたね。


「どうしたんですか?何かあったんですか?」


と聞いてきたので、事情を説明して仔猫を床に下ろして、また警備へと戻ることにしました。



後で聞いた話によると、直ぐにアーチャリーがやって来て仔猫をサティアンに連れて行ったそうです。


麻原は「オウムは動物園じゃないぞ。」と言っていたそうですが、無事に飼ってもらえることになったようです。


そう言えば、ホーリーネームは何だったかなあ?