ボツリヌス培養プラント⑪ | 法友(とも)へ

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もう20年以上も前のことなのでどういう順番だったのかは定かではないが、道場の中にも動きがあった。


ある時、道場の2階に上がるとそこには奇妙なものがあった。



天井から床までビニールが張り巡らされていた。


イメージとしては蚊帳のような感じ。


四角い箱型にビニールをつなぎ合わせて天井から吊り下げ、床の部分のビニールはかなり余って広がっている。



遠藤の実験室で見たビニールと同じだなと思いながら、道場全体に目をやるともうひとつ不思議なものが目に飛び込んできた。


外気を取り込むためのダクトに、これまた仰々しいまでの分厚いフィルターが取り付けられている。


これはいったいなんなんだとサマナに聞いてみると、核シェルターという答えが返ってきてびっくりした。


いろんな意味で驚きでしたね。


核シェルターだなんて、そんな突拍子もないことを誰が言っているんだ。


それを君は信じているのか。



他にも色々考えましたね。


核シェルターって事はどこかで核戦争でも起こるのか?


しかも、その放射能から身を守る核シェルターがビニール1枚って。



2階の道場の畳の上で突っ立ったまま、しばらくぼぉ~としてしまいましたね。


しかし、どれほど考えても理解不能。


こういうとき僕だけでなく他のサマナでも同じだと思うんだけど、ジョジョに登場する敵キャラのカーズみたいになってしまう。


「考えても答えが出ないので、そのうちサマナは、考えるのをやめた。」



これがオウムのマインドコントロールの怖さなのだと思う。