女性のキャリアについて(日米の比較) | In my life ~研究・育児日記~

In my life ~研究・育児日記~

2011年5月ー2014年2月までBostonに留学していました。
現在は帰国して臨床、教育に追われる日々です。

うちのDepartment(ポスドク、クリニカルフェロー、テクニシャン含む)にはこれまで4人の妊婦(うち2人は産後、うち2人は近日出産予定)がいました。
彼女らに共通して言えることは、出産の予定日数日前までフルタイムで勤務し、産後2週~遅くても2ヶ月以内に、フルタイムで復帰します。

ポスドクやテクニシャンはフルタイムとはいえ基本9時から17時までの勤務ですが、臨床医は当直もあり病棟業務や外来等があります。

基本、彼女らは2ヶ月以上休むとクビになり、パートタイム等は存在しない。
契約において男女の格差はほとんど存在しません。代わりはいくらでもいる。今のキャリアを保つためには子どもは借金してでもDaycareに預けなさい。という方針らしいです。
こういった方針は結果的に女性に危機感を与え、モチベーションを高めます。

それと対照的に日本は、産後はパートタイムに移行したり、育休を延長するといった方針が主流となりつつあり、女性のモチベーションを下げるようなシステムが構築されつつあります。

結果的に、周産期休暇による3ヶ月以上のブランクと環境の変化により、産後も仕事は続けているがフルタイムではなかったり、自分のやりたいことを半ば諦めたりする。といった事象が起きており、日本独自のライフ・ワーク・バランス(中途半端に働く女性だけが増加)が形成されているようです。

米国で女性がキャリアを保つのは並大抵のことではない。そして日本での事例は、一度キャリアをストップすると再開するのには大きなエネルギーを要することを意味します。

そう考えると、旦那の留学のためにと、日本から離職(キャリアをとめて)してボストンに来ている奥様方には心から感服いたします。
私の妻にも改めて感謝しないと、と思いました。

そして私は、家族のためにも有意義な時間を過ごすべきです。
まずは明後日に控えたラボミーティングの準備、がんばろうと思います。