転生したのでしょうがなく 013 能力 | aitocolab ブログ 

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只の妄想を
アウトプット出来る時代に
感謝

ふと、転生する前にもらった

能力のことを考える。


あの時は、かなり色々なものをお願いした。

実際にこの世界で暮らしてみると、
役に立っているものもあれば、
まだ出番のないものもある。

中でも、一番気に入っているのがAR機能だ。

視界に情報を表示できる。

その中でも便利なのが、自分の成長を
確認できること。

魔法の練習をすれば、どれくらい
上達したのか。

身体を鍛えれば、どれくらい成長したのか。

目で確認できる。

前世では、身体を鍛えても成長しているのか
分かりにくかった。

でも、今は違う。

少しでも成長しているのが分かれば、それだけでやる気になる。

今の僕がやっている鍛錬は、
まだ大したものではない。

魔法の練習。

そして、中庭で侍女たちと追いかけっこ。

もちろん、ただ遊んでいるわけではない。

心肺機能を鍛えるためだ。

……まあ、三歳児なので遊んでいるようにしか
見えないけど。

魔法の練習も、基本的には室内だ。

王宮で大きな魔法を使えば、音や光も目立つ。

周囲への影響も大きい。

三歳児がそんな魔法を使っていると知られるのも困る。

だから、今は地味な練習ばかりだ。

特に鍛えているのが、魔力操作。

体の中で魔力を動かす。

その流れを感じながら、できるだけ細かく
動かしていく。

派手さはない。

でも、こういう地味な練習こそ
大切だと思っている。

そして最後には、適当な魔法を使って
魔力を使い切る。

そうすると、魔力量が少しだけ増える。

一気に増えるわけではない。

本当に微妙な変化だ。

でも。

ARで確認すると、ちゃんと増えている。

「……増えた」

たったそれだけのことでも、結構嬉しい。

便利なのが水魔法だ。

室内でも、それほど目立たない。

喉が渇いたら、自分で水を出して飲める。

魔法の練習をしながら、水分補給までできる。

「便利だな、これ」

もう少し大きくなれば、剣術なんかも
習えるだろう。

身体も今より鍛えられる。

その頃には、もっと色々な
訓練ができるはずだ。

今から少し楽しみだった。

一方で、今のところあまり役に立っていない
機能もある。

マップ機能だ。

王宮内の地図を見ることはできる。

でも。

僕は生まれてから、一度も王宮の外に
出たことがない。

そもそも、普段いる場所からほとんど
移動しない。

自分の部屋。

母のところ。

中庭。

だいたい、この辺りだ。

王宮の外どころか、建物の中を
歩き回ることすら少ない。

だから今のところ、マップ機能の
出番はほとんどない。

まあ、そのうち役に立つだろう。

そして。

三歳の僕にとって、何より助かっている
機能がある。

前世の世界の作品を、AR上で見られる機能だ。

アニメ。

映画。

その他、前世で楽しんでいた作品。

それらを、この世界でも見ることができる。

もちろん無料ではない。

課金は必要だ。

でも。

これは本当に助かっている。

何しろ。

暇すぎる。

三歳児には、自由にできることが少ない。

王宮から出られない。

勝手に街へ行くこともできない。

一人で遊びに行くこともできない。

そんな僕にとって、前世の作品を見られるのは本当にありがたい。

ベッドに寝転がりながら、ARでアニメを見る。

これだけで時間が潰せる。

……転生前に、この機能を付けてもらっておいて本当によかった。

そんな感じで。

転生前にもらった能力は、それぞれ違った形で今の生活を支えてくれている。

まだ使えていないものも多い。

でも、身体が成長していけば、できることも
増えていくだろう。

魔法も。

剣術も。

身体の鍛錬も。

そして、外の世界へ出ることも。

そう考えると。

「早く大きくならないかな」

三歳の僕は、今日もそんなことを考えていた。