予想を超える売上高
奈良市富雄のダイエーのテナントで14坪の店だったがインテリアショップ時代には、年間売上高2800万円が、生活装飾雑貨aidecoに切り替えて三年目には、なんと、6700万円もの売上になったのです。
当時では物珍しさもあり1時間近く掛けてお買い物に来て頂けるお客様もいらっしゃった。
コンセプトは、生活をエレガンスに装飾する。当時はエレガンス感性関連の商品が多かったのですが、既存の取引メーカーでは商品企画ができず、商品の品集めに苦労し現金問屋を大阪、東京と走り回って集め、
こだわり感を打ち出す為に、各地域の商工会議所さんの紹介で品集めをしたこともあった。もともと、小売業の基本では品集めは邪道とされていたが、あえて品揃えではなく、コンセプトを決めた中での品集めをしたのです。
なぜなら、趣味嗜好型のお店、今も住宅街で個人経営されている方たちは、この品集め発想で経営をされている。ここに、ヒントがあるといえます。
「モノ」から「感性」の発想へ、この事で売れると確信したのである。一番大切なことは、コンセプトを決め、ターゲットと感性を決めたら、生活に関わるあらゆる商品から品集めをしてみて、そこから品揃えにと移行出来る商品は移行すると言う発想です。
当初は店舗展開するのに、デベロッパーさんから、何屋さん(何でも屋)か、分からない、商品のバッティングが多いので、商品種を削って欲しいとクレームが多くあったのを覚えている。近年、これらの雑貨の発想が見直され、ファッション衣料品店などが雑貨を取り入れたMD(商品戦略)を組むことが多くなった。
要するに、モノの無い時代からモノが余る時代になり、お客様が自分だけのモノ、他にないモノを意識するようになってきた。まさに「こだわる時代」、になったわけです。
最近の傾向から感じられることは、成長している大型専門店の戦略は、こうした発想にヒントが隠されているようである。
いわゆる雑貨のMDは、ターゲットにあわせた地域、店舗の内外装、そして商品、加えて販売スタッフを含め、トータルな発想から展開すれば、売上は取れるものだと確信しています。
今、業種から業態変換への時代かもしれない。小売業は、変革期を迎えている。大手量販や、百貨店では、従来の業種による販売から、生活雑貨、リビング雑貨、ファッション雑貨さらに、セレクトショップによる業態の変化を余議なくされているのが現状です。
その後、円高不況下に追い打ちをかけるダニの発生源として、カーペットが取り上げられ急速にフローリングが普及し、店の売上げは大きく落ち込み売上前年対比が七0%を割った。この事で私は、発想の転換を余儀なくされ、
生き残るためにはどのようにすべきか。迷いに迷って、売上前年対比を100%強で考えた場合では、今の小売業では前年維持が精いっぱい。売上高目標を前年200%での戦略を取らなければと考えました。
なぜならば、大きな転換をしない限り利益は生まれないし、当然借入金は減らない。
今までの上積みの数字では、70%まで売上前年対比が落ちた経営を立て直すためには、利益が出るようになるまでに、十年は掛る。一年で利益を回復させるには、どのようにするか。ここに200%の売上アップを目指す発想がある。生き残るためには、このように極端な発想をせざるを得なかったのです。
この発想は、今まで量販店で学んできた事の、真逆の発想だった。しかし、これが功を奏し売上高、利益高、粗利益率、人件費などの経費を見直した事により、資金回転が改善され、大幅な利益を生み出すようになったのです。
このことを通じて、一昨年から、アメリカ発のリーマンショックによる、世界の金融危機下で経営を行うヒントになるのではと、私自身も、昔を振り返りながら経営を行っている。
ここ最近成長している、大型専門店の発想は、この辺にヒントが隠されているのではないだろうか。
感性小売業のMDは、ターゲットに合わせた地域、店作りの内外装、そして商品、販売スタッフ含め、トータルな考え方の中で展開することにより、初めて売上が取れると思っている。