起業して長く仕事をしていると、「もう大きな失敗はしないだろう」と思いがちです。
しかし、私にとって本当に大きな失敗は起業25年時の10年前に起きました。
当時、私はある会社の監査役を務めており、同時にコンサルタントとして関わっていました。
社長とは個人的にも親しい関係で、いわば“身内”のような感覚で接していました。
ところがある日、突然コンサル契約を解任されました。
理由は私の「パワハラ」でした。
正直に言えば、その時の私は全く自覚がありませんでした。
「良かれと思って言っている」「会社を良くしたい」という気持ちが先に立ち、言い方や相手の受け取り方にまで意識が向いていなかったのです。
しかし、冷静に振り返ると、社員の立場は全く違います。
お金を払っている外部のコンサルタントに、上から目線で厳しいことを言われれば、不快に感じて当然です。
私は“身内のつもり”でも、相手にとっては“外部の人間”でしかなかったのです。
この経験は、私にとって大きな反省点となりました。
自分も薄々感じていた創業時の謙虚さが無くなり、「先生」と呼ばれ、傲慢に成っていた事です。
それ以降、私は仕事の姿勢を大きく変えました。
当たり前ですがお客様に対しては常に感謝の気持ちを持つこと。
どんな場面でも相手への敬意を忘れないこと。
そして、言葉一つにも細心の注意を払うこと。
その失敗があったからこそ、その後の10年、今が有ると実感しています。
起業家にとって怖いのは、失敗そのものではありません。
「自分は間違っていない」と思い込むことです。
仕事でもし何か違和感を感じる出来事が起きたなら、それは自分を見直すシグナルです。
私のように遠回りをしなくてもいいように、ぜひ一度立ち止まり、自分の姿勢を振り返ってみてください。
失敗は、気づいた瞬間から価値に変わります。

