恋人は公安刑事☆東雲歩☆episode0~彼が公安刑事を選んだワケ②~2次創作 | あいのゆめは今日から突然のサレ妻備忘録❣

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2024/4/11サレ妻発覚→慰謝料請求やってく〜ピアノとタロット、たまにお狐様とか言うアスペドSおばちゃん。相手次第でドM(クソどうでもいい情報)
2020~KAT-TUN
2014〜恋人は公安刑事/東雲歩。
2016~2020;V6

♥恋人は公安刑事 東雲歩 episode0~彼が公安刑事を選んだワケ②~

【続き】
S病院 救急入口の表示が暗闇の中灯っている。
病室で、ベッドに寝かされている美優。
苦悶の表情。
ベッド横の椅子に腰掛け、不安そうに見つめている東雲。
美優「行かないで……パパ、その電車には」
驚いて美優の手を取る東雲。
歩「美優ちゃん」
美優「東雲君⁉そっか私、駅で具合が悪くなって……」
額に汗をかき、目を覚ます美優。
歩「ゴメン、俺が駅まで送るなんて言ったから……」
美優、東雲を探るように見て、
美優「ママに聞いた?東雲君もいるし、もう大丈夫かな、なんて思ったけど、やっぱりダメだね。駅の近くに来ると、どうしても思い出しちゃって……もうずっと、地下鉄には乗ってないんだ」
と、美優の母、松本冬子(42)がドアを開け入ってくる。
冬子「美優、起きたのね。良かった。東雲君、ありがとう。明日には退院して良いって」
歩「もう、大丈夫なんですか」
冬子「PTSDでしょうって」
美優は、ベッド上で半身を起こし、ウサギのハンカチを愛しそうに撫でている。
その様子を心配そうに見つめる、東雲と冬子。
冬子「あのハンカチは、美優のお父さんの形見なの。知ってるでしょう、10年前の、地下鉄テロ事件……」
冬子「あの日、美優のお父さんは、美優がプレゼントした、ウサギのハンカチを持っていつものように仕事に出掛けて……それで、あの地下鉄に……あの人、誕生日が3月だったから……苦しかったんでしょうね、あの人、ウサギのハンカチをずっと口元に当てて、離さなかったんですって」
虚ろな表情で語る冬子。
東雲、居たたまれなくなり、
歩「…じゃあ、僕はこれで……」
冬子、ハッとして、
冬子「こんなに遅くなってごめんなさい。お家の人、心配してるわね」
歩「いえ、僕は大丈夫です。それに、今は美優ちゃんの側にいてあげて下さい」
冬子、ハンカチを握りしめる美優を見て、
冬子「東雲君、本当にしっかりしてるのね、これからも美優をよろしくね」
東雲、美優と冬子を心配そうに見て、
歩「いえ、僕なんて全然。それより、辛い事を思い出させてしまって……スミマセン」
冬子「いいのよ……いつか乗り越えなきゃいけないんだから……」

---マンション・東雲の部屋---
東雲、PCで10年前の地下鉄テロ事件を調べている。
歩「この事件って……」
考え込む東雲。
歩「もしかして、未然に防ぐ事、できたんじゃないの……」
頭を抱える東雲。
机の横の本棚に飾られた、家族写真。
東雲にとっては、数少ない家族写真だった。手に取って見つめる東雲。
はにかんだ笑顔の幼い東雲と、
その両隣で微笑む両親。
背景には、シンデレラ城。

---O高校---
下校している生徒達の中に、並んで歩く、東雲と美優。
歩「身体はもう大丈夫なの?」
美優「うん、平気……いつもゴメンね、送って貰っちゃって」
歩「別に、ついでだから……また倒れられても困るし」
照れる東雲。
美優「?そういえば東雲君、前に警察官になりたいって言ってたよね?それは今も変わらないの?」
歩「え?あぁ、それなんだけどさ……」
美優「私、東雲君と夢が同じで嬉しかったな……お父さんみたいな人を、少しでも早く助けられたら……」
ポケットからウサギのハンカチを取り出す美優、それを見て立ち止まる東雲。
美優、不思議そうに見上げて
美優「どうしたの?東雲君」
深刻そうな表情で俯く、東雲
歩「警察に何が出来た?事が起こってからしか動け無いんじゃ、ガスなんか撒かれたら終わりだよね⁉そんなんで、助けられるのかよ!」
美優、驚いて泣き出す。
美優「そんな言い方って……」
嗚咽を漏らす美優。東雲、狼狽えて。
歩「ゴメン、言い過ぎた……」
ウサギのハンカチを握り締めしゃくりあげる美優、美優を慰めようと、その肩に手を伸ばすが、触れられずにそっと手を降ろす。
美優、涙を拭い、
美優「このハンカチはね、美優がパパにプレゼントした物なの、事件の日も、パパはこれを持ってて……私、まだ小さかったから、パパが帰って来ると信じてた」
美優「刑事さんが言ってくれたの、パパは遠くに行っちゃったけど、このハンカチをパパの代わりだと思って、大事に持ってなさいって……」
美優「だから、寂しい時とか、悲しい時とか、このハンカチを見てると、パパが側にいてくれる気がして……だから私もそんな刑事さんになりたいなって」
東雲、沈黙の後、決意したように美優の手を掴み、
歩「行こう、T駅に行こう」
美優「え⁉私、T駅には……」
驚く美優を半ば強引に連れ出す東雲。
歩「ダメなんだ、目を背けちゃ……美優のお父さんが見た、最後の景色を、美優の目で見て、何か……変わるかも……」
美優「そんなっ ニュースだって見れないのに!」
歩「あんなのじゃなくて、俺が言いたいのはっ」
東雲の真剣さに、大人しくなる美優。

---T駅構内---
しっかり手を繋ぎ、ホームを歩く東雲と美優。
歩「大丈夫?」
美優「……うん」
ホームは学生や会社員、OLなどで混雑している。
美優「ここで、あんな事があったなんて嘘みたい……」
歩「あの事件のあった年の始めに、ある宗教団体が毒ガスを作ってるってスクープされたんだ。もしその時点で、警察がちゃんと調べていたら、この事件は起こらなかったかもしれない。そしたら、美優のお父さんだって……」
美優「うん……」
歩「だから俺は、事件が起きてからしか動け無い刑事じゃなくて……」
歩「公安刑事になるよ」
美優「公安……?」
歩「公安刑事の使命は、事件を未然に防ぐこと。国家の治安を守る事が目的なんだ」
美優、じっと聴いている。
ホームの柱まで歩いて行く美優。
美優「歩君、ここかな?前から3両目……」
東雲、美優の隣に立ち、柱を見つめる。
美優、ウサギのハンカチを取り出し、そっと撫で、合掌する。
美優「お父さん、私も、公安刑事になるよ。2度とあんな事件、起こさせないから……」
祈る美優の隣で、静かに手を合わせる東雲
行き交う人が、二人を見るが、気にせず通りすぎて行く。
歩「日本人の多くは、この生活が当たり前だと思ってる。でもホントは違うんだよね……俺はその当たり前の生活を、守る人間になりたい」
美優、東雲を見上げ、二人、微笑み合う。

----終わり----

【あとがき】
読了ありがとうございました!
東雲続編の前に書けて良かった♥
自己満妄想ストですが……
テロ事件をきっかけに、は颯馬さんと同じだから、実際の東雲さんは違うかもね……
東雲続編を楽しみに待ってます。
てかこれ、東雲さんの名前借りただけだよね?レベルになってないか不安……
やっぱ2次は難しい……
このまま二人付き合うパターンだよね……
公安ヒロインちゃんの立場が……
公安ヒロインちゃんと実は出逢ってましたって言うストも妄想しときます……