私の好きな作家さんの一人
有川浩さんですが
明日の子供たち 有川浩
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明日の子供たち (幻冬舎文庫) [ 有川浩 ]
831円
楽天 |
いつも明るく軽い(良い意味で)バタバタ騒ぐ感じの
楽しく読める作品が多いんだけど
この小説はあまり笑える場所はありません!
とある児童養護施設のてんやわんやなんだけど
結構心に刺さっちゃって・・・・
笑えないんですわ。。。
・・・というか号泣してたりする・・・・
私もね・・・・
施設に入っているようなかわいそうな人に憐れみをもって接する・・・的な思想の時がありました。
本当に・・・今思うとその自分の無知さに恥ずかしくなるけど
保育園の横を通る時に
幼稚園に通う三男に「ここはなーに?」と聞かれ
「お父さんもお母さんもお仕事していておうちに誰もない可哀想な子供が行く所よ」
と言ってしまった過去があります。
(本当に反省してます。ごめんなさい)
私達の子育て時代は
サラリーマンの妻が働くことにそれなりの抵抗がありました。
妻が働く=夫が能無し
的な世間体があったのよ。。。。
でもね
自分も・・・「近頃の若者は」とか「大学出の女は」とか「○○出身の人は」
みたいなくくりで一緒にされることが大嫌いだったの。
それなのに
私も「施設に入ってる子は可哀想」
と勝手にくくって思ってました。
人間としてダメな親の元で育つ子供たちは
幼い時から劣悪な環境で育ちます・・・・
(虐待やら育児放棄)
その子たちが避難して行きつくのが児童養護施設。
そんな所に行き着く子供=かわいそうな子供
と思ってましたわ。
私、結構子供好きでして・・・
子供を育児放棄したり虐待したりする人の気が知れない・・・・
と思うから、
親からの愛情を貰えなかった子供は不幸な可哀想な子供
と勝手に決めつけてたのよね。。。。
でも、親がダメだから子供もダメってことないよね!
この小説は
「ドキュメンタリーを見て、僕も かわいそうな子供の支えになりたい」
と児童養護施設に就職を決めた慎平ちゃんと
施設で優等生のカナ・ヒサとの関わりから広がる話です。
施設にいるから可哀想な子供と決めつけないでくれ!
そんなことないよ!
との訴え
それならこの子たちに私たちがしてあげる事ってなんだろ??
今、自分が生きていて・・・・
どんな人生の途中にいるんだろ?
これから私はどんな生き方をしたいんだろ?
なんて考えてしまう本ですわ。
最後に施設の子供たちが
ある小説家に自分たちの事を小説にしてほしいとお願いするくだりがあります。
もしかすると
いつもの作風とまるで違うこの小説は
そんな手紙を貰ってからの作品なんだろうか?
とひそかに思っておりますが・・・・
大勢の人に読んでもらいたい本です!!
おススメーーーーー!!