先日、tateさまより銃身のクリーニングについてご質問を頂きました。ありがとうございました。
まぁ今の時代、クリーニングをしてはいけないとか言うヒトは、いなくなったと思います。が、無頓着な人は多いようで、ドイツの競技射撃の教本にも、クリーニングが必須である事が明記されています。
あとは、どんな掃除をどの程度するか?というところでしょうか。こればっかりは使用する銃と弾の種類、口径によって大きく変わってくると思います。
私の環境では、口径が大きくなるほど汚れもひどく、汚れによる着弾の影響も大きいです。なので大きな口径ほど、頻繁に掃除をします。
あと、新しい銃だからと言って、油断は出来ません。
下の画像は新品の銃に、クリーニングロッドを使ってVFGクリーニングフェルトを通した物です。
向かって右が1回目、左が3回目です。
写真では黒っぽい汚れに見えますが、実際は赤茶色。サビなんです。バレル内に錆による汚れが大量にありまして。
ちなみにワルサー社の銃身です。
さて、クリーニングフェルトを3回通したところで、クリーニングペレットを通しました。
VFGクリーニングペレットは、弾と同じように掃除用のフェルトを撃つだけでクリーニングが出来るという売り文句です。簡単に掃除ができて便利だと。
そのクリーニングペレットが、向かって左です。汚れはほとんど付着していませんね。
で、続けてロッドを使ってクリーニングフェルトを通した物が、中央と左です。まだまだ、かなり汚れというか錆が付着してきます。
お分かりでしょうか?
クリーニングペレットを通したところで、汚れはそれほど取れていません。もはや、無意味とも言えるかと思われる状態です。
あらかた錆を拭き落としたら、バレルコンパウンドで磨きます。茶色だった汚れが、少しずつ黒色に変わっていきます。
しっかりとした黒色になったら、茶色の錆が取れて金属面を磨き始めたという目安ですね。
クリーニングロッドを通す際は、銃口を傷つけないように注意する必要があります。ビニールコーティーングされたロッドを使ったり、真鍮パイプや棒で自作した物は、電気工作用の収縮チューブでコーティーングするなどしています。
あとは、どれくらいの頻度でペレットを、あるいはロッドを通すか?射場でばらつきを見ながら掃除をして、考えてみましょう。
JSBの鉛は柔らかく、HNは硬いイメージがあります。汚れの付き方や汚れの落ちやすさも変わってくるでしょうね。