夫婦間.com(45) 密室の夫婦喧嘩。 | 【バースプランは産後まで。】   
夫婦のコミュニケーションについて考える「夫婦間ドットコム」。


どうして夫婦の言い争いって、永遠に平行線なんでしょうか。
真っ向から意見が対立しているはずなのに、口論になると何故か、論点がぶつからないということがあります。
では、論点がぶつからないのは、どちらかの意見が矛盾しているからなのでしょうか?
それとも、両方が矛盾しているからなのでしょうか?


先日の父親学級でのこと。
受講してくれた妊婦さんの1人からこんな質問をいただきました、
「夫が家事をまったくしてくれません。このまま出産を迎えていいのかとても不安です。父性とは、いつ・どのように芽生えるものなんですか?」

これ、すごく重要なことだと思ったので、早速この日のクラスの最後に参加者全員で意見交換をしようと思いました。
・・・と、その前に、もう一度じっくりシュミレーションしてみると、
実は、男性は「父性」という言葉をあまり使わないんですよね。
なので、「父性」の意味がよく分からずに、議論にならないで終わる可能性もあるなあ・・・と思ったんですね。

そこで、今回はまず「父性って何?」を男女でシェアすべきかと思いました。
父性っていつ芽生える?という話は自宅で夫婦でやってもらうこともできるんですが、その大前提として、「父性の定義」が必要じゃないですか。

もちろん、男性にも母性はあるし、女性にも父性があるでしょうから、ここで考えたいのは、「父親たるもの、こうあれ」というものではなく、
最初の質問の主であるお母さんが不安に思っている「父性」とは何か?ということです。
つまり、お母さんが「父性を身につけてほしい」と言うときの「父性」は何を指していて、お父さんは「父性を身につけてほしい」と聞いて何を想像するか、ということです。
これが共通していないと、いくら議論してもトンチンカンですよね。


さて、
「父性って何?」
これを、男女別に2~3人ずつチームを組み、それぞれ意見を発表してもらいました。

そうしたら、・・・もうお見事!の一言。
よく限られた時間の中でここまで考えを集約させたな、と感動するくらいビシッと意見が出揃いまして、
会場の総意としての結論

「母性が赤ちゃんを守る気持ちなのに対して、父性は家族全員を守る気持ち」

ということになりました。
男女ともにこの答えで決着したんです。

いやあ、すばらしい、皆さん、パチパチパチ。
・・・ではないんです!!!
全然拍手じゃないんですよ!

だって、もしお互いに思いが一致してるんだとしたら、なんで夫婦喧嘩が平行線になるんですかね?
これほど根本的な部分が一致してたとしたら、夫婦のコミュニケーションが取りづらいって、おかしくないですか?

そこで、追加質問。
父性は「家族全員を守る」とは、具体的には何をすること?

さて、ここでの意見交換で・・・

カチ・・・カチ・・・ガチャッ。
密室は、破れました。

トリックは、
・・・明日お話しします。

!!??・・・出たよ。・・・出ちゃったよ。・・・俺の一番苦手なやつ・・・!!。(☜佐藤浩市さん)


冗談はさておき、本題に戻ります。
意見交換の結果、男女ともに、「家族全員を守る」という同じ言葉で言い表せるんですが、・・・その中身たるや、まるっきり共通してないんです。

会場の意見として、
お母さんが望んでいる「家族全員を守る」の趣旨は、
アタシは赤ちゃんを精一杯守ります。
オッパイのこと等を考えたときに、おそらく赤ちゃんの主担当はアタシになるんだと思います。
そうなったときに、ぜひダンナには、赤ちゃんだけじゃなくて、アタシのことも守ってほしいんです。

つまり、夫婦2人で赤ちゃん専念ではなく、ダンナは赤ちゃん半分・アタシ半分でいてほしいんです。
それが、「家族全員を守る」の在り方です。
――ということだそうです。
※私は、この理屈を言葉にして説明してくれた受講者の妊婦さん達に本当に感謝しています。


ではでは、一方のお父さんが「家族全員を守る」ためにすべきことは何だと考えたか。

赤ちゃんは妻が責任をもって見てくれるはず。
だから、家庭内のことは問題なし。
あとは、オレが経済的に支えてさえいればみんな幸せ。
外で頑張って働くことで家族全員の生活を守るのが、父親というもの。

つまり、妻は家・オレは外。
お金がないと、家族を守れないからね~。
――ということです。
※この理屈も非常に分かりやすいです。受講者のお父さん達に拍手!


これが夫婦の根底にあったとしたら・・・、その夫婦が言い合いになったときに、
妻「家族を守るのがあなたの役目じゃないの!?」
夫「だから、オレは精一杯やってるじゃないかよ!!」

って、絶対なるし、永遠に分かり合えないし、お互いに相手がはき違えていると思い込んで、ドッカンドッカンいっちゃうわけですよね。

そりゃ、平行線なわけだ。

こういう「言葉の定義が一致していない」ことから起こるすれ違いが、探してみると結構あるんです。
ハッキリ言って、家事の分担や、沐浴の練習や、男の料理や、パズドラよりも、はるかに深い問題がここに潜んでいると思っています。

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