こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
小さなお店の社長さんほど日々の経営において、「費用対効果」の考え方は欠かせません。
特に、販促活動では効果的な販促投資が求めれれています。
そんな時に重要になるポイントが、「反応率」です。
今回の記事では、この「反応率」の重要性をハッキリとして、費用対効果を最大にするやり方を探って行きます。
(1)チラシとハガキDMの比較
まずは、よく使われる販促物であるチラシとハガキDMについて考えてみましょう。
◆チラシのケース
・目的:新規客を獲得するため
・仮定:1万枚配布で反応率1%とする
・効果:100人の新規客を獲得する
・収益計算:客単価1人当たり3000円使用で、売上げは30万円となる
・コスト:印刷、配布コスト10万円
・費用対効果倍率:3倍
◆ハガキDMのケース
・目的:既存客のリピート促進のため
・仮定:1000枚配布で反応率20%とする
・効果:200人の既存客が反応する
・収益計算:客単価1人当たり3000円使用で、売上げは60万円となる
・コスト:印刷、輸送コスト10万円
・費用対効果倍率:6倍
(2)反応率の重要性
上記の数字は1つの事例ですが、実際の反応率の違いにより、費用対効果倍率は左右されます。
例えば、ハガキDMの反応率が5%だったとしたら、費用対効果倍率は1.5倍です。
反応率は、季節や配布エリア、ターゲット層の選定など、様々な要素が反応率に影響を与えるため、一概には言えません。
そのため、過去の販促活動のデータを記録し、分析することが不可欠です。
(3)データに基づく改善
過去の活動から得られたデータを基に、どの販促物がどのような反応をもたらしたのか、その反応率はどれほどだったのかを分析します。
これにより、過去の販促シナリオをより効果的に立てることが可能です。
(4)蓄積されるノウハウ
このようなデータの蓄積は、お店の貴重なノウハウとなります。
反応率を高めるための工夫を考えることは、単に販促物の改善だけでなく、お店を運営する上でプラスの影響をもたらすと言えるでしょう。
これを1年、3年と続けることで、より精度の高いデータが蓄積され、効果的な販促のシナリオが作られるのです。
(5)経営への影響
費用対効果を考える際には、単に売上げやコストだけでなく、反応率を明確にすることが重要になります。
費用対効果を最大化するには、反応率をハッキリさせることがカギです。
今日からでも反応率を記録し、分析を始めることをおすすめします。
これにより、より効果的な販促活動ができて、経営の質も上がるでしょう。
そうすると、販促物の選択からシナリオ立案まで、データに基づくアプローチができますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則