こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
2022年は、『円安の年』だったと言ってもいいくらい、円安が進んでいます。
年の初めは、『1ドル=115円』だった為替が、10月には、『1ドル=150円』を突破したのです。
1年以内で、45円も安くなるのは、異常なまでの『円安』と言えるでしょう。
そのため、マスメディア各社が一斉に、『円安のデメリット』を報じました。
確かに、日本は原油のほとんどや食料の多くを、海外から輸入していますので、一大事なのです。
つまり、輸入コストの上昇でモノの価格が高くなり、企業の業績や個人の家計に悪い影響を与えることを意味します。
しかし、輸入企業にとっては、『円安のメリット』で、良い影響を与えるのも事実なのです。
それでも、日本の企業の9割強は中小企業のため、そのようなメリットを受けることは少ないと、また報じます。
このような報道が連日行われるため、『円安は悪い』、『円安で日本経済がダメになる』と、多くの国民が感じてしまうのです。
これって、ややもすると『煽り情報』と言われてもおかしくありません。
しかし、このように書くと、『正しいことを言っているのに、何が悪い!』と、思う人が多くいます。
私が違和感を感じるのは、『情報の内容よりも、情報の伝え方』なのです。
マスメディアは、情報の内容に反応してもらわなければ、その存在価値がありません。
そこで、1つの出来事が起きた時に、『ポジティブ情報よりもネガティブ情報』を優先して流します。
その理由は、『ネガティブ情報』の方が、痛みや不安を感じやすいので、反応しやすいからです。
これを意識して、マスメディアの情報を見ていると、約9割が『ネガティブ情報』のような気がします。
しかし、本来は1つの出来事の中には、『ネガティブ情報』もあれば『ポジティブ情報』もあるのです。
それでも、流すのは『ネガティブ情報』だけになります。
そうすれば、先程のように、『円安は悪い』、『円安で日本経済がダメになる』と、多くの国民が感じるようになるので、その後の情報に興味を持つのです。
これが続くと、理性を持って『円安に対応しよう』と考えず、『何となく、仕方がない、あきらめてしまう』ことになるでしょう。
これって、実に怖いことと思いませんか?
どうでしょうか?
あなたも知らず知らずのうちに、マスメディアの『ネガティブ情報』に煽られて、現状をあきらめていませんか?
もしも、そうだとしたら、『ネガティブ情報』の近くにある、『ポジティブ情報』を探してみて下さい。
ただ、見えずらくなっているので、見つけ出そうとしなければ、発見できないかもしれません。
それでも、新しい発見があれば、『今の解釈は違うかも?』と気付くはずです。
今の解釈が変わると、見え方も変わるので、良い改善策につながりやすいでしょう。
そうすれば、思わぬ気付きがあると思いますよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則