こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
世の中は今、『値上げ、値上げ』で、何もかもが高くなっています。
『値上げ』は、消費者であるお客さんの家計に直撃するので、とても困るでしょう。
しかし、お客さんだけでなく、お店の原価や経費にも影響するので、お店も大変なのです。
原価や経費への影響は、コストアップとなって、資金繰りの悪化にもつながります。
つまり、『値上げ』は、お客さんにもお店にも影響する、とても大きな問題なのです。
では、どうして今、『値上げ』が起こっているのでしょうか?
『戦争による原油高』や『為替金利差による円安』などの輸入コストの上昇、『最低賃金の上昇や求人難など』の人件費の高騰など、色々な要因があるでしょう。
もう1つ上げるとしたら、『約30年続いたデフレ』ではないでしょうか?
今、『日本の物価 対 欧米の物価』は、『1 対 2~3倍』と言われています。
これは、日本だけが約30年間、物価がほぼ横ばいしたことを意味するのです。
だから、この不自然な状態を戻すために、『欧米の物価』になるまで、まだまだ『値上げ』が続くと予想します。
どうでしょうか?
こんな事情があったとして、あなたのお店では、この『値上げ』をどのように対応しているでしょうか?
基本的な対応策は、次の2つです。
◆(A)『支出を減らすこと』
◆(B)『収入を増やすこと』
まあ、当たり前と言えば当たり前の対応策になります。
しかし、これらをしっかり実行しているかどうかが問題なのです。
(A)の『支出を減らすこと』とは、一言で言うと、『コストダウン』になります。
具体的には、売上げや利益につながらないコストは、大幅に減らすことです。
もちろん、細かな経費の削減はやらなければいけません。
しかし、それだけでは、今回の『値上げ』は、乗り越えられないはずです。
なので、複数の事業や店舗、商品サービスがある場合は、費用対効果で不採算な所は、撤退することも視野に入れます。
そのためには、費用対効果を数値化して、見える形にしおく必要があるでしょう。
もう1つの(B)の『収入を増やすこと』は、言うのは簡単ですが、実際にやるとなるとなかなか大変です。
一番大変なのが、『時間』と『お金』になります。
例えば、先程の事業や店舗、商品サービスを、新しく作り出すと思って下さい。
これは、ある程度の『時間』と『お金』を掛けないと、収入を増やすどころか、逆に支出を増やしてしまう恐れがあるからです。
だから、将来の計画を立てて、実行する必要があります。
これが言うほど簡単ではないので、やる前から諦めてしまっている所も多いです。
そんな時でも、いい方法があります。
それは、『自店も値上げをすること』です。
『値上げ』は、怖いですが、先程の『時間』も『お金』もほとんど掛かりません。
決断すれば、すぐにできて、『収入を増やすこと』につながります。
しかし、『値上げ』がどうしても怖い人がいるのも事実です。
そんな人に、事例を1つ紹介します。
もしも、お客さんから、『値上げしたの?』と聞かれたら、『はい、そうなんです』とにっこり笑顔で答えればいいのです。
このように自信を持って答えると、経験則ですが、意外とすんなり受け入れてもらえます。
どうでしょうか?
世の中が『値上げ、値上げ』と騒いでいる今、(A)の『支出を減らすこと』と(B)の『収入を増やすこと』、この基本の対応策を、じっくりと考えてみて下さい。
今がそのチャンスですよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則