こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんが行動しない原因の1つに、『不安』があります。
例えば、『不安』には次のようなものです。
◆(A)『今までと違うことへの不安』
◆(B)『変わることへの不安』
◆(C)『行動すると元に戻れない不安』
などがあげられます。
(A)の『今までと違うことへの不安』とは、多くのお客さんは、意外と現状に疑問を持たずに過ごしています。
なぜなら、その方が、ラクで失敗せずに過ごせるからです。
例えば、若い時と同じような食生活を続けていると、そのうち、高血圧や肥満になって現れます。
これは、食べたい、飲みたいなどの『快楽』から来るものです。
これを止めるとなると、欲求不満という『痛み』を感じます。
だから、『今までと違うこと』の『痛み』に『不安』を感じるのです。
この『不安』によって、行動できなくなります。
(B)の『変わることへの不安』とは、今までと違うことをやらなければいけないと理解しても、『本当に、自分は変わることができるのか?』、また『不安』になるのです。
この『不安』を無くすには、変わることへの『覚悟』がいります。
しかし、これは一種の安全装置で、変わることへの再確認をしているだけです。
『本気で変わる覚悟があるのか?』、解釈を試されているだけになります。
しっかりとした『覚悟』がないと、ちょっとつまづくと、すぐにあきらめてしまうからです。
(C)の『行動すると元に戻れない不安』とは、一度前に進みだすと、もう元へはもどれません。
これが重圧となって『不安』になるのです。
この重圧が強いと、『不安』に負けて行動できなくなります。
中には、重圧を全く感じず前に進み続けられる人もいるでしょう。
しかし、重圧を感じてしまう人は、結構多いのです。
そんな人には、重圧を和らげるサポートが必要になります。
それが、『一緒に前に進むこと』です。
このことから、お客さんに行動してもらうには、次の3つのポイントになります。
◆(1)『現状に疑問をもってもらうこと』
◆(2)『今の解釈を変えてもらうこと』
◆(3)『一緒に前に進んでもらうこと』
これらをすれば、お客さんは行動しやすくなるのです。
そのためには、次のようなトークが有効になります。
・『あなたは、今、変だな~と思うことはありませんか?』
・『もしも、今やっていることが間違いだったとしたら、どうしますか?』
・『実は、多くの人が間違った解釈をしています』
・『その解釈のために、知らないうちに悪い結果になっているのです』
・『しかし、あなたは全く悪くはありません』
・『悪い結果になる原因を知らないだけです』
・『原因を解消する正しいやり方をすれば、良い結果になります』
・『あなたと同じような方も、こんな良い結果になっていることを見て下さい』
・『次は、あなたの番です』
・『一緒にスタートしましょう』
こんな感じで伝えると、お客さんの『不安』が少し和らぐはずです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則