こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんの問題を解決する時に、『あなたのココが悪いから、コレを直そう!』とアプローチすると、ほとんど失敗してしまいます。
なぜなら、自分自身でも何となく分かっていることを、他人からハッキリと指摘されると、『やっぱり自分はダメなんだ』と、落ち込んでしまうからです。
あるいは、『何も分からないくせに、偉そうなことを言うな!』と、反発されることもあります。
どちらの反応でも、解決のための行動には、なかなかつながりにくいのです。
例え、無理やり行動してもらったとしても、ちょっとつまずくと、そこであきらめてしまいます。
なので、お客さんに問題があったとしても、『あなたのココが悪い』と言ってはいけないのです。
では、どうすればいいのでしょうか?
それは意外と簡単で、『あなたは悪くない』と言ってあげるのです。
そして、『悪いのはコレです』と、『お客さん以外に問題がある』と、言い切ってあげましょう。
これが、『共通の敵を見つける』アプローチになるのです。
『共通の敵が見つかる』と、お客さんと一緒に、『共通の敵』をやっつけることができます。
そうすると、『現在のお客さんと一緒に共通の敵をやっつけて、新しいお客さんになってもらう』ことができるので、お客さんに受け入れてもらいやすくなるのです。
とは言っても、ほとんどの問題はお客さんの行動不足にあります。
なので、『共通の敵』をやっつけながら、お客さん自身の問題行動も解消して行かなければいけません。
そのためのトークは、次の通りです。
◆『まずは、試してみてはどうですか?』
◆『失敗してもいいじゃないですか?』
◆『失敗したら止めればいいだけです』
◆『私も一緒に恥をかきます』
◆『でも上手く行けば、一緒に喜びましょう』
◆『今まで上手く行かなかったのは、ただ不慣れなだけだったと思います』
◆『ひょっとしたら、不器用なだけだったかもしれません』
◆『一緒にやりましょう』
こんな感じで、行動を促せばいいのです。
ここまでのポイントをまとめると、
(1)『お客さんが悪いと言わない』
(2)『必ず共通の敵を見つける』
(3)『味方となって一緒にやり続ける』
特に、(2)の『必ず共通の敵を見つける』アプローチが大切で、今までの『常識の枠組み』から一歩外に出て、『新しい枠組み』を作って、『共通の敵を見つけ出すこと』がポイントになります。
そのためには、非常識と思われることから発想すると、考えやすくなるでしょう。
『あなたは悪くない、悪いのはコレ!』と、ズバリ言い切ってあげることが、プロとしてもやるべきアプローチだと心得て下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則