こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
売上げを上げる時のやり方には、次の2つがあります。
◆『客数を増やす』
◆『客単価を高める』
この2つは、一見すると全く違うやり方のように感じます。
しかし、実は、結構関連性があるのです。
例えば、『客数を増やす』場合
昔は、とにかく沢山のお客さんを集めればよかったです。
しかし、今は、『どんなお客さんを集めるのか?』を決めなければいけません。
なぜなら、一度に沢山のお客さんを集めるとなると、人件費や広告費などの費用対効果が合わなくなるからです。
では、次の4種類の価格に反応するお客さんだとしたら、どのお客さんを集めたいでしょうか?
例えば、
◆(A)『安ければいいお客さん』
◆(B)『できれば安い方がいいお客さん』
◆(C)『高くてもいいお客さん』
◆(D)『できれば高い方がいいお客さん』
この4種類なら、どうでしょうか?
もしも、(A)の『安ければいいお客さん』や(B)の『できれば安い方がいいお客さん』を集めようとしたら、客数は増えそうですが、客単価は高く望めないでしょう。
また、(C)の『高くてもいいお客さん』や(D)の『できれば高い方がいいお客さん』を集めようとしたら、客単価は望めそうですが、客数は少なくなるでしょう。
どうでしょうか?
このように、客数と客単価は関連性があるのです。
それでも、どっちつかずになるよりは、どちらかをハッキリさせて、そのお客さんが望む内容で集めるといいでしょう。
では、あなたは、(A)や(B)のお客さんと、(C)や(D)のお客さんのどちらを選ぶでしょうか?
もしも、(A)や(B)のお客さんを選ぶとしたら、安くして集めるより、安く見せて集めることをおすすめします。
例えば、5千円の商品があったとしましょう。
安くして集めるなら、これを20%引きの4千円で売ればいいですね。
これは分かりやすいですが、利益を削ってしまいます。
そこで、5千円の商品の他に、7千円の商品や1万円の商品を作るのです。
つまり、『松竹梅の商品』を用意することで、5千円の商品を安く見せることができます。
これは一案ですが、他にも色々と考えられるでしょう。
もしも、(C)や(D)のお客さんを選ぶ場合
先程の『松竹梅の商品』の例で考えると、1万円の商品、2万円の商品、4万円の商品とします。
なぜなら、このお客さんは、『高くてもいい』、『高い方がいい』と思っているお客さんなので、価格よりも効果を期待しているからです。
そして、『効果の高さを表す基準』として、価格を考える傾向を持っています。
だから、1万円より2万円、2万円より4万円の商品を求めようとするのです。
どうでしょうか?
これらを踏まえて、もう一度聞きます。
今あなたは、どんなお客さんを集めようとしていますか?
ここを最初に決めることが、売上げを上げるポイントと言えますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則