こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
次のような仕事がある場合、どちらの仕事を選ぶでしょうか?
◆(A)『責任がある立場で、ある程度の覚悟がいる仕事』
◆(B)『指示を受ける立場で、ある程度の拘束がある仕事』
どうでしょうか?
人によりどちらを選ぶか、それぞれです。
しかし、ほとんどは(B)を選ぶのではないでしょうか?
なぜなら、(A)の仕事は、責任があるからです。
責任とは、『求める結果を得る責任』になります。
もしも、求める結果を得ることができなければ、大きなペナルティーを課せられる可能性があるので覚悟がいるのです。
一方、(B)の仕事は、指示を受けた仕事をやらなければいけません。
そのため、ある程度は拘束されます。
しかし、多くの人は多少の拘束があっても、できるだけ責任を取りたくありません。
極端な話、例え求める結果が得られなくても、指示を受けた仕事をやっていれば、大きな責任は取らなくてもいいのです。
通常のお店では、(A)の仕事を選ぶ人の下に、(B)の仕事を選ぶ複数の人が集まって、組織として行動を行います。
この時、(A)の立場の人は、『結果が伴わないと、行動することに意味がない』と考えることが多いです。
一方、(B)の立場の人は、『結果が伴わなくても、行動することに意味がある』と考えます。
このように立場の違いによって、正反対の考え方になるのです。
そのため、『求める結果が得られない』時は、大抵ギクシャクして上手く行きません。
では、ギクシャクしないようにするには、どうすればいいのでしょうか?
ポイントは、『解釈でなく、事実を見ること』です。
例えば、次の部分は、『解釈』になります。
・(A)の立場の人の『結果が伴わないと、意味がない』
・(B)の立場の人の『結果が伴わなくても、意味がある』
『解釈』だから、立場によって違うのです。
しかし、次の『事実』の部分は、立場が変わっても、変わりません。
但し、全体の結果でなく、個々の結果に伴う行動を見ます。
例えば、
・(1)『個々の結果において、結果が伴う行動』
・(2)『個々の結果において、結果が伴わない行動』
全体の結果において、結果が伴わない行動でも、個々の結果において事実は変わるのです。
(1)の行動は、『求める結果につながる行動』になります。
そのため、この行動を広げることができれば、『求める結果』が得やすくなるのです。
また、(2)の行動を止めることで、ムダな行動を無くすこともできます。
あるいは、『行動の内容を見直すこと』で、結果を変えることもできるのです。
これが、『解釈ではなく、事実を見ること』になります。
一切の解釈をせず、事実として行動だけを見るのです。
そうすると、(A)と(B)の立場が違う人でも共有できるので、協力し合えて仕事ができるでしょう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則