こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
コンサルティングをしていると、社長さんから色々な問題が起こっていることを聞きます。
そんな時、どんな立場で聞けばいいと思いますか?
例えば、次の3人の立場だったとしたら、誰に相談したいですか?
◆(A)『評論家的な立場の人』
◆(B)『学校の先生的な立場の人』
◆(C)『カウンセリング的な立場の人』
相談内容によっても、相談する相手は変わって来るでしょう。
(A)の『評論家的な立場の人』は、社長さんがやっている行動の悪いところを、ズバリ指摘してくれることが多いです。
例えば、『こんなことをやっているから、ダメなのです』と、ダメ出しをします。
そして、抽象的な対策を答えることが多いです。
しかし、具体的な対策は、ほとんど答えません。
なぜなら、他人を評論することはできても、自分が責任を取るような内容は極力避けたいからです。
つまり、どこまで行っても他人事として捉える傾向があります。
だから、1つの解釈として捉える場合は、有用です。
(B)の『学校の先生的な立場の人』は、社長さんの行動の悪いところに対する具体的な対策をアドバイスしてくれます。
例えば、『今、こんな問題があるので、具体的にこうすればいいですよ!』
一見とても良さそうに思えますが、ここには大きな欠陥が隠れています。
それは、社長さんの事情を一切聞かずに、自分の勝手な思い込みだけでアドバイスする傾向があるところです。
確かに、客観的な視点で見れば、その通りかもしれません。
しかし、社長さんの主観的な視点を見逃しているのです。
そうすると、ちょっとした壁にぶつかると、大抵の場合、挫折してしまいます。
ただ、ハッキリと指示される方が行動しやすい人には、向いているようです。
(C)の『カウンセリング的な立場の人』は、まず社長さんの事情を聞くことからスタートさせます。
例えば、
・『今、どんなことが気になっていますか?』
→『そうなんですね、こんなことが気になっているんですね』
・『それは、どんな時に一番感じますか?』
→『なるほど、こんな時ですね』
・『その時、どこに一番不安を感じますか?』
→『確かに、それは不安ですね』
・『それで、どうしましたか?』
・『他には、どんなことが気になりますか?』など
こんな感じで、社長さんが今感じている事情を話し続けてもらうのです。
このようにして話し続けたもらうと、社長さんの事情を共有することができます。
この共有することが、とても大切です。
事情を共有できるようになると、『結果的に、何がしたいのか?』、『何のために、したいのか?』という本質の部分をハッキリ聞くことができます。
この本質の部分がハッキリすると、もう他人事にはなりません。
それどころか、社長さんが求める答えに、社長さんが自らがたどり着けるお手伝いもできるようになるのです。
このようなことから、自らが求める答えにたどり着きたい人には、とても向いている相談相手になるでしょう。
『問題を誰に相談すればいいのか?』は、人それぞれです。
ぜひとも、自分に合った相談相手に相談して下さいね!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則