こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
多くのスタッフさんは、失敗を重ねることで成長して行きます。
このように考えると、失敗はある意味良いことです。
スタッフさんの失敗には、次の2つによる失敗があります。
◆(A)『勘違いによる失敗』
◆(B)『思い込みによる失敗』
(A)の『勘違いによる失敗』とは、ついうっかりの失敗です。
これは、正しい事実を知っていて、そのことをついうっかり忘れてしまった時に起こります。
あるいは、正しい事実自体を知らなくて、起こる勘違いもあるのです。
そのため、(A)による失敗は、その事実を確認するか、正しい事実を教えることで解決します。
一方、(B)の『思い込みによる失敗』は、(A)のように確認したり、教えたりするだけでは解決しません。
なぜなら、スタッフさんの『思い込み』が問題で、自分なりの解釈がそこにあるからです。
この自分なりの解釈が厄介で、自分自身はその解釈が正しいと思っています。
例えば、失敗したスタッフさんに、『あなたが思い込んでいる解釈は、正しい事実と違いますよ』と伝えたとしても、そのスタッフさんは、『えっ、そんなことはありません』と答えます。
例え、答えなかったとしても、『イヤ、そうではない』と心の中で思っているのです。
だから、『実は、正しい事実は、こうなんですよ』と教えたとしても、『そんなこと、言われなくても分かっています』と、心を閉じてしまいます。
しかし、この『分かっています』と言っても、本当は、『分かったつもりになっているだけ』なのです。
実際は、正しい事実を基にした行動はできません。
そのため、また同じような失敗を繰り返してしまいます。
では、正しい事実を教えてもダメなら、どうすればいいのでしょうか?
それは、『自分で気付いてもらう』しかないのです。
自分で気付く一番の方法は、『リアルな体験』になります。
『リアルな体験』をすると、『今までの思い込み』が違っていたと気付くのです。
そうすると、この体験による気付きから、正しい事実を新しく解釈してもらえるので、今度は、新しい解釈が思い込みになります。
そうすると、失敗がなくなって来るのです。
しかし、これを1回の体験で気付けるスタッフさんもいますが、ほとんどは何回も何回も同じ経験をしなければいけません。
その上で、そのスタッフさんが必要であれば、時には何十回もじっと待つしかないのです。
しかし、もしも必要ないとなれば、また違った決断をすることになるでしょう。
スタッフさんの失敗は、(A)の『勘違いによる失敗』なのか、(B)の『思い込みによる失敗』なのか、ここを見極めることから始めて下さい。
ここを意識することができると、失敗がスタッフさんの成長につながって行きますよ!
今度、スタッフさんが失敗したら、確かめてみて下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則