こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
数字を見る時、一番最初に見るのが、『売上げ』ではないでしょうか?
なぜなら、『売上げ』は結果がすぐに分かり、把握しやすいからです。
なので、多くの社長さんは、『売上げが上がっていれば、後は何とかなる』と思っています。
しかし、最近、その『売上げ』が下がって来ているところが多いです。
例えば、本来、月の売上げが、『1000万円』なければいけないお店で、『800万円』しか上がっていなかったとします。
この場合の『不足の結果』は、『売上げ200万円』です。
この時に、『不足の結果が200万円なら、不足の行動は、何だろうか?』と考えます。
なぜなら、『不足の行動』を考えないと、何も動けないからです。
動けないと、『不足の結果』を手にいれることはできません。
例えば、このお店の客単価が、『5千円』だったとしましょう。
この時、『不足の売上げが、200万円』だから、不足の客数は『400名』になります。
そうなると、この『不足の客数400名』が、次の『不足の結果』になるのです。
これに対して、『不足の行動』を考えて行きます。
例えば、
◆『販促物で、400名の不足を補う』という行動が考えられるのです。
これをDMで補うとすれば、2000名のリストを選んで、反応率20%となれば、400名の客数を補うことができます。
また、ポスティングビラで補うとすれば、2万枚のポスティングビラを配布して、反応率2%となれば、400名の客数を補えるのです。
一方、客単価5千円を、『次の不足の結果』とすれば、『不足の行動』は何でしょうか?
例えば、
◆『スタッフさんの声掛けで、不足を補う』というスタッフさんの行動が考えられます。
そうしたら今度は、このスタッフさんの行動を次の3つに分けて考えるのです。
(1)『行動の種類』
・(A)『客単価アップにつながる声掛け』
・(B)『客単価アップにつながらない声掛け』
(2)『行動の質』
・(A)『お客さんに嫌がられない声掛け』
・(B)『お客さんに嫌がられる声掛け』
(3)『行動の量』
・(A)『お客さんに声掛けした回数』
・(B)『お客さんに声掛けしなかった回数』
これらを基に、特に結果が出ているスタッフさんの行動を調べます。
そして、その行動が不足しているスタッフさんに、真似てもらえばいいのです。
そうすると、多くのスタッフさんが、客単価が5千円以上になります。
このようにして、『不足の結果』を補っていくための、客数や客単価の『不足の行動』をやっていくと、最初の『不足の結果である売上げ』を手に入れることができるのです。
もしも、いきなり『不足の結果である売上げ』を手に入れようとすると、割引きなどの価格対策のみに走ってしまいます。
そうならないためには、『不足の行動』を考える習慣を身につけて下さいね。
必ず、良い結果につながるはずですよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則