こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
スーパーマーケットさんの『ビール券お米券』に関する気になる店内POPの事例を紹介します。
【現状の店内POPの書き方】
【コメント】
スーパーマーケットさんが、『ビール券お米券が店内で使える』ことをお知らせしている店内POPです。
これを、『店頭看板で書くと、どうなるのか?』を試してみますね。
ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。
『>』が原文。
『→』が説明文。
『◆』が変更文。
【現状看板の文章】
>ビール券・お米券
>眠らせていませんか?
>『店名』では、ビール券・お米券で
>食品全般、雑貨類などのお買い物に
>ご利用頂けるようになりました。
>おつりは出ませんので、額面以上の
>お買い物にご利用ください。
→店内POPの場合は、ストレートにお店が言いたいことをお知らせすればいいですね。
→しかし、店頭看板の場合は、まずはお客さんに興味を示してもらうことが先決になります。
→なので、お客さんの生活シーンがイメージできる投げ掛けが必要です。
→例えば、『お中元やお歳暮で頂いたビール券やお米券、そのまま眠らせていませんか?』
→このように、『お中元やお歳暮で頂いた・・・』とすることで、『そうそう、そのまま眠らせているわ』と、イメージしてもらえるのです。
→『そんなこと、別に書かなくても、ちょっと考えれば分かるでしょう』と思うかもしれませんが、お客さんは、こちらが思うように、ちょっと考えてはくれません。
→だから、『お中元やお歳暮で頂いた・・・』と、イメージできる言葉が必要なのです。
→それと、『それがどうしたの?』と思うお客さんに対して、刺激する言葉がいります。
→例えば、『持っているだけでは、もったいないですよ!』
→この言葉で、『そうね、そう言われれば、そうかもしれない』となれば、行動しやすくなるのです。
【変更後看板の文章】
<例えば>
◆店頭看板の事例(スーパーマーケットのビール券お米券)
お米券、そのまま眠らせていません
か?
持っているだけでは、もったいない
ですよ!
当店では、眠っているビール券やお
米券の金券の額面で、食品全般や雑
貨類などのお買い物ができます。
例えば、
◆ビール券の額面表示例
Aー23-0770 → 770円
◆お米券の額面表示例
17-440 → 440円
おつりはでませんので、額面以上の
お買い物にご利用下さいね!
『店名』『電話番号』
【今回のポイント】
→店内POPでは、『何を』を中心にお知らせすればいいですが、店頭看板では、『誰に』を中心に伝えることが今回のポイントです。
→なぜだと思いますか?
→それは、それを見る場所の違いから分かるのです。
→店内POPは、もうすでに店内にいます。
→だから、すぐに行動できるように、『何を、どうする』が求められるのです。
→しかし、店頭看板の場合は、お客さんは、まだ店外にいます。
→そのため、興味のない情報は、まず読みません。
→だから、『こんな現状で、こんなことしていませんか?』と、お客さんに『私のことを言っている』とイメージしてもらう必要があるのです。
→それと、ビール券やお米券は、金券として使えるのですが、『一体いくらで使えるのか?』、お客さんは意外と知りません。
→そのため、『例えば』と具体例で示すと、より現実味が出て来ることでしょう。
こんな感じです。
店頭看板の書き方はいろいろあります。
納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則