こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
もしも、あなたがお客さんとして、おしゃれな洋服を探していたとします。
あるお店で、『コレ、ちょっといいかも』と、お気に入りの洋服を見つけたとしましょう。
その時、お店のスタッフさんが、『これ、いいですよ!』、『とてもお似合いだと思います』と、イキナリ声を掛けられたらどうしますか?
おそらく条件反射のごとく、その場をスタスタと逃げ出すかもしれませんね。
なぜなら、『まだ見ているだけだから』です。
では、なぜ見ているだけの時は、逃げ出すのでしょうか?
それは、まだ買う段階ではないからです。
お客さんは、自分が『欲しいもの』と『必要なもの』とが、すぐに結びつきません。
だから、それが、『今、本当に必要なものなのかどうか?』が、ハッキリするまで時間がかかるのです。
そうなる前に、スタッフさんがイキナリ、『これ、いいですよ!』と言うから、戸惑ってしまいます。
だから、その場を立ち去るしかないのです。
ところが、もう少し時間があれば、『今、コレと同じような洋服はないし』、『コレなら、今ある洋服と組み合わせしやすいし』、『今年は、こんな感じもありかな』などと、『欲しいものが、必要なものである』ことがつながると、買うことができます。
この時、『とてもお似合いですよ!』と、優しく背中を押してあげれば、買えるのです。
この辺りを、上手くお客さんと会話をしながら、『欲しいものが、必要なもの』につながるサポートをしてあげる必要があります。
しかし、そんな理想的なやり取りが出来なかったとしても、せめて、お客さん自身が頭の中で整理している時間だけは、待ってあげるべきです。
その際、『今あるものと、組み合わせしやすいですか?』と、頭の中が整理しやすいように、助け舟を出すような質問はとても大切になります。
この質問をきっかけに、会話が進むこともあるのです。
そうすると、お客さんと一緒になって頭の中を整理してあげられます。
整理した結果、『それでしたら、こちらよりもこちらの方が、いいように思いますが、どうでしょうか?』と、新しい提案もできるのです。
たったこれだけで、お客さんはあなたを頼りにしてくれることでしょう。
◆『お客さんが欲しいものは何か?』
◆『お客さんが必要なものは何か?』
◆『どうすれば、この2つを整理して、つなげることができるのか?』
この一連の流れを整理して、お客さんに決断してもらいやすくすることが、あなたの仕事と言ってもいいでしょう。
どうでしょうか?
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則