こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
ストレッチ専門店さんの『肩甲骨ストレッチ』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。
【現状の店頭看板の書き方】
【コメント】
ストレッチ専門店さんが、『肩甲骨ストレッチ』をおすすめしている店頭看板です。
肩甲骨は、その形状から別名、『天使の羽』と言われています。
そんな『天使の羽』のように、肩に羽が生えたように軽くなるイメージを、『翔け』という言葉とイラストで表現しているのです。
このような表現になるのは、『具体的な効果で煽ってはいけない』、関連法での規制を配慮しているからでしょう。
この規制に関しては、個人的にはちょっと疑問を感じます。
なぜなら、お客さんの立場で考えると、『どんな効果があるのか?』、やっぱり知りたいからです。
しかし、あいまいな法律ではありますが、最低限守らなければいけません。
そういう意味では、現状看板内の『スッキリできる』は、どうなのか迷います。
ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。
『>』が原文。
『→』が説明文。
『◆』が変更文。
【現状看板の文章】
>翔け肩甲骨
>短時間で肩回りを
>スッキリできる
>期間限定のコースです
>4月10日~6月30日
>単品 2640円(20分)
>オプション 1320円(10分)
>他コースと組み合わせOK
→『お店が言いたいこと』を言う前に、『お客さんが聞きたいこと』を伝える必要があります。
→では、『お客さんが聞きたいこと』とは、一体何でしょうか?
→一番素朴なお客さんの質問は、『どんな状態の人に、おすすめなのか?』です。
→ここが曖昧だと、素通りされます。
→だから、ここからスタートするのです。
→例えば、『仕事や家事が忙しく、気が付いたらいつも、肩こりがひどくなっていたことってありませんか?』と問い掛けることで、『こんな状態の人に、おすすめです』と伝えています。
→さらに、『これは、知らず知らずにうちに、同じ姿勢を長時間続けていることが原因です』と、その原因を伝えることで、『ああ、なるほど、それでか・・・』と思ってもらえたら、より身近な問題になることでしょう。
→このような流れを続けて、『お店が言いたいこと』につなげて行きます。
【変更後看板の文章】
<例えば>
◆店頭看板の事例(店の)
いつも、肩こりがひどくなっていた
ことってありませんか?
これは、知らず知らずのうちに、同
じ姿勢を長時間続けていることが原
因です。
肩こりのほとんどは、肩甲骨周りの
筋肉がこわばって起こります。
そのため、そこをほぐして動きをス
ムーズにすると、とても効果がある
のです。
肩甲骨ストレッチコース
20分¥2640(期間限定価格)
『肩こりが辛いな~』と、思ったら
今すぐ店内まで!
『店名』『電話番号』『営業時間』
【今回のポイント】
→『お店が言いたいこと』だけでなく、『お客さんが聞きたいこと』を伝えることが今回のポイントです。
→このポイントはとても重要で、ここをお客さんがリアルに感じるかどうかで、反応率は変わると言い切ってもいいでしょう。
→しかし、多くの看板を見ていると、この部分をすっ飛ばしていることが多いです。
→意識して飛ばしているのか、知らずに飛ばしているのか、分かりませんが、実にもったいないと思います。
→看板の中でも書きましたが、『お客さんは仕事や家事で忙しい』です。
→だから、パッと見て、自分に関係のあることか、関係のないことかで判断します。
→その時、最初の投げ掛けで、イメージできるかがポイントになるのです。
→ここを意識できるようになると、店頭看板だけでなく、POPでも、ビラでも、チラシでも効果が出だします。
こんな感じです。
店頭看板の書き方はいろいろあります。
納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則