こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
行動しているのに、結果が出ないことはありませんか?
これは、行動と結果にズレがあるからです。
では、どうしてズレるのでしょうか?
このような場合は、大抵、良い結果につながる原因に気付いていないことが多いです。
原因に気付いていないので、間違った行動を正しいと思ってやり続けます。
だから、社長さんが、『もっと頑張れ!』と、どんなに発破をかけても、ダメなのです。
最終的な『結果責任』は、社長さんにあります。
だから、結果は気になっても、原因はスタッフさんにあると思っているので、深く追求しません。
では、良い結果につながる原因を見つける『原因追求責任』は、誰にあるのでしょうか?
これは、やっぱり社長さんにあります。
しかし、社長さんだけでは、なかなか見つけ出すことができないでしょう。
なので、スタッフさんとの協力が必要です。
例えば、良い結果が出なかったとしても、それは全体を見た場合で、部分部分を見れば、良い結果が出ていることがあります。
まずここを、社長さんが見つ出すのです。
そして、スタッフさんに、『こんな良い結果が出ているのだけれど、何をしたの?』と、尋ねます。
もちろん、いきなりこのように聞かれても、スタッフさんは、『どんな行動をしたのか?』、すぐには答えられません。
しかし、これをしばらく繰り返していると、『実は、この前こんなことがあって、こんなことをしたら・・・』と、答えてもらえるようになります。
<例えば>
◆『客単価が急に上がった日』を、社長さんが見つけ出したとしましょう。
そうしたら、スタッフさんに、『何があったのか?』、すぐに聞くのです。
スタッフさんの答えが、
◆『こんなことで困っているお客さんが来られたので、お話をしっかり聞いて、個別のメニューをおすすめしたら喜んでもらえました』
<例えば>
◆『1カ月のリピート回数が急に増えたお店』を、見つけたとします。
そうしたら、すぐに聞くのです。
その答えが、
◆『2~3カ月前から、毎回来てもらっているお客さんに、次回の来店日を決めてもらうようにしました』
このようにして、聞き続けていると、次のような質問で、良い結果につながる原因を推測することができるようになるのです。
◆(A)『誰を相手にした時に、そうなるのか?』
◆(B)『何のために、スタッフさんはその行動をしたのか?』
◆(C)『それは、どんな商品やサービスの組み合わせだったのか?』
などから推測します。
ここまでの流れは、
(1)『部分部分でもいいから、良い結果を社長さんが見つける』
(2)『その時、誰に、どんな行動をしたのか、スタッフさんに聞く』
(3)『良い結果につながる原因を、社長さんが推測する』
こんな感じです。
結果が悪いと社長さんは、すぐにスタッフさんの『能力不足』や『努力不足』を疑います。
しかし、実際は、『原因追求不足』にあることが多いです。
良い結果につながる原因が分かれば、今の行動を変えるだけでなく、今の仕組みそのものも変えることができます。
これは、『結果責任』を持つ社長さんにしかできないことです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則