こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
先日のブログ記事、『 正しく売る流れを知ると、商品がとても売りやすくなる! 』で、『正しく売る流れ』とは、(1)『対象を決める』、(2)『原因を言い切る』、(3)『しっかり主張する』が大切であると書きました。
これは、お店側から見た捉え方です。
これを、お客さん側から見た捉え方で、考えてみたいと思います。
そのためには、『なぜ、お客さんはお店に来るのだろうか?』という問い掛けが有効です。
この問い掛けには、お客さん側から、次の2つで答えることができます。
◆(A)『私には、こんな行く事情がある』
◆(B)『このお店には、こんな行く理由がある』
まず、(A)の『お客さんが行く事情』とは、何でしょうか?
例えば、
◆(A-1)『引っ越しして来たばかりなので、知っているお店がない』
◆(A-2)『いつも行っているお店の技術や品質に不満がある』
◆(A-3)『いつも接しているスタッフさんとそりが合わない』
◆(A-4)『どうしても解決したい悩みがある』
◆(A-5)『何とか叶えたい望みがある』など
お客さんには、それぞれの事情があるので、お店まで来てくれるのです。
ここでのお店としてのポイントは、それらのお客さんの事情を、まず聞き取る必要があります。
この聞き取りが甘いと、『薄い事情』しか聞き取れないので、お客さんを喜ばすことが少ないでしょう。
そうすると、それに対する価格も少なくなります。
一方、(B)の『このお店に行く理由』とは、何でしょうか?
これは、『お客さんから、あなたのお店は、どう見えるのか?』と言い換えることができます。
これに答えると、例えば、
◆(B-1)『このお店には、他店にない独自の強みがあるように見える』
◆(B-2)『このお店は、必ず約束を守ってくれるので、信頼できる』
◆(B-3)『このお店は、しっかり事情を聞いてくれて、適切なアドバイスをくれる』
◆(B-4)『このお店の〇〇さんの対応が良く、この人なら任せても大丈夫と感じる』
◆(B-5)『このお店は、毎日の掃除を欠かさず、季節の演出も忘れず、居心地がいい』など
お客さんは、あなたのお店をこのような基準で評価しているとしましょう。
この基準を元に、あなたのお店を評価し、納得できる理由があれば、お店に来てくれるのです。
ここでのお店としてのポイントは、お客さんがお店を選ぶ基準は、商品サービスを実施する技術だけでなく、その前の接客に対する技術も高く評価しているところになります。
つまり、(A)の『お客さんが行く事情』をしっかり聞き取り、『濃い事情』のレベルまで、お客さんに話してもらうことが大切になると言うことです。
それと、お客さんと長く関わりを持つためには、どうしても『商品を売る』必要があります。
なぜなら、『商品を売る』ことが消極的になってしまうと、毎回、同じことに繰り返しになり、お客さんにあきられてしまうからです。
だから、もっと積極的に『商品を売る』ことを考えなければいけません。
これは、お客さんの『濃い事情』が分かれば分かるほど、『高い技術』を使って喜んでもらえるので、長く関わることができるのです。
『なせ、お客さんはお店に来るのか?』
常に、問い掛け下さいね。
たったそれだけで、今まで見えなかったことが、だんだん見えて来ますよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則